ジンベエ
何でか知らないけど僕がペリリューに来てからの3年間、4月と5月のどちらかでジンベエを見ている。
別に僕に限ったことではなくて、秋野の時代も同じようにこの時期に出ているからたぶん理由があるのだろう。
真っ先に思いつくのはサンゴの卵を食べに来ているというもの。確かに4、5月はサンゴの産卵が一年のうちで最も激しいらしく、その点では辻褄が合うのだがペリリューよりもむしろコロールエリアの方がサンゴは多い。
と、いうわけでこれは×。
じゃあイレズミフエダイとかバラフエダイの産卵に合わせて集まってきて卵を食べているってのは?
と、考えたのですが、確かにジンベエが出ているのは満月前後や新月前後。彼らの産卵も同じような時期な訳でして、おまけに大西洋のある地域ではフエダイの産卵に合わせてジンベエが卵を食べにやってくると言う調査結果が出ていることからこの線は結構イケてるかも知れませんね。
でもね・・・
イレズミフエダイやバラフエダイが産卵しているのはペリリュー島の南端の潮が外洋に向けて払い出している場所であって一旦払い出した潮がその周辺に戻ってくることはありえないんです。
産卵したいるそばからジンベエがバクバク卵食べているのなら話は別ですが、そういうシチュエーションにはいまだかつて誰も遭遇していないので、この線もやっぱり薄いかな??
おまけにイレズミフエダイはともかくバラフエダイは毎月産卵しているから4、5月に出現が集中するというのも話が合わないんです・・・
あとはペリリューに多いオカガニの産卵に合わせているって線ですが、これは確か満月の頃のはず。今回は新月一日前に出ているから・・・
そんなことを考えながら潜っているうちが楽しいんでしょうね。
今回出てくれたジンベエはロウニンアジの群れを引き連れて神々しささえ漂っておりました。
5月も出てくれよ〜
遠藤 学
1973年生まれ
東京出身
学生時代に所属していたダイビング部のOBである現オーナーにサラリーマン時代の1/8の年俸でヘッドハンティングされ、パラオに移り住んで早9年目。
七色の技を繰り出す怪しいガイドで独自の地位を築くも、年々ハードルが高くなるお客様のリクエストに応えるため日々技の開発にいそしんでいる。
次の目標はバショウカジキ。うまく魚が技に反応すると「来た〜」と、言うより「食ったぁ〜」と叫んでしまう釣りバカでもある。
ミクロネシア・パラオ
DayDream PALAU
P.O.Box 10046 Koror Palau 96940
Tel:680-488-3551
Fax:680-488-2199
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