八百人一首

昨年出版する予定だった、魚のフィールドガイドブック。昨年出した「ウミウシ－生きている海の妖精」と同じシリーズの本になるのですが、原稿を揃える作業がいよいよ佳境に入ってきました。

掲載を予定している魚は800種類。その全ての魚の写真だけでなく、特徴を図解するためのイラストも仕上がりました。それぞれの魚の和名、学名、分布や生息環境を書いた説明文も揃いました。魚1つにつき、写真、イラスト、説明文の3つのデーターがセットになるわけです。このセットをうっかり間違えて出版社に渡してしまうと、大変なことになってしまいます。

まず、パソコン上で、ファイル名や内容に誤字・脱字がないかどうかチェックしました。

しかし、この作業、集中力が途切れがち…。それなのに、コピペのミスや、「てにをは」の脱落など、少なからず見つかります。ある程度見直しができたところで、一度全部印刷してみるか！ということになりました。パソコンだと、写真、イラスト、文章、別々に一つ一つ見ていくことしかできませんが、印刷してしまえば、まとめてずらっと見渡すことができます。言葉遣いの統一性など、並べてみた方がチェックしやすいだろうと思ったのです。

イラスト800枚。説明文800枚。1600枚の紙って、なかなかの量です。インクがもったないと思って、モノクロ印刷をしたのが、ちょっと失敗でした。説明文のtxtファイルはモノクロでも良かったんです。どっちみち、黒い文字で書いてあるだけですから。

イラストはフォトショップで作ったJpegファイルです。魚のイラストに矢印を引いて、余白に説明を入れてあります。しかし、その中には、和名も学名も書かれていないんですよ。ファイル名は和名にしてあるのですが、印刷物にはファイル名が出るようにしてなかったもので。

だもんで、イラストと説明文をセットする作業は、こんな感じになりました。

まず、イラストの方は、図鑑に掲載するのと同じ順番になっています。800枚を全部並べるスペースがありませんので、まず科ごとの山を作りました。一方、説明文の方は、科名の50音順になっています。こちらも、まず科ごとの山を作りました。そして、イラストとの山と説明文の山、同じ科のものでセットしました。

ここまでは、簡単です。一つの科の中に数種類しか含まれていないものは、さっさと種類ごとにセットしてホチキスでパチン。大変なのは、ベラ、ハゼ、スズメダイなどの大所帯の科です。まず、イラストを机に並べます。写真はスズメダイ科の山を並べたところです。

次に、説明文の山を手に取り、上から順番に読み上げます。

「アサドスズメ〜・・・」
「はい！！　ここ！！」

セットできたものは、どんどんホチキスでパチン、脇へよけていきます。さながら、カルタか百人一首。

「ヒレナガスズメ〜・・・」
「はいっ！！」

全部で800セットですから、百人一首じゃなくて八百人一首。

思い切って商品化したら、売れるでしょうか？？

一人で、全部セットできたら、さすがです！

" 八百人一首 " へのコメント

1. ゆーすけ．Ｓ： 2011年2月1日 10:19 PM
   すごーい！
   スズメダイだけでこんなに沢山あるんだね。
   コガネスズメとヒマワリスズメの違いがイマイチ良く判らないけど、
   この本ができると判り易くなるのかなぁ～
   出版されるのが楽しみ♪

2. １７匹のパパ＆ママ： 2011年2月1日 11:07 PM
   何となくイラストの目が、全て色っぽく見えるのは気のせい？

3. み： 2011年2月2日 12:03 PM
   ゆうすけさん、

   すごいでしょ！？　でも、スズメダイは、だいぶ削った方なんです。なぜかと言うと、この後「スズメダイ図鑑」を作成する話もきているので、そちらように取っておいてあるんですよ。今回の図鑑は、ベラがかなり充実しています。お楽しみに！！

4. み： 2011年2月2日 12:04 PM
   パパ＆ママさん

   親方の描くサカナの目って、割とみんな流し目ですよね。うふっ♪って笑ってるみたいに見えます。

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