ゴールデンウォール
7月の前半にマリンダイビングフェア2011に帰国していました。フェアではビッグブルーの自社ブースを出し、ガイド会の写真展を催したり、ガイド会ライブや三陸ボランティアダイバーズのイベントに参加したりしていました。期間中には豪海倶楽部の読者の方も含めたくさんのダイビング関係の人達と話したり飲んだり、人間同士、やはり直接お会いして話すのは良いコトだと改めて思う次第です。来年は4月の予定なのでその時にまたお会いましょう!
今はタイのタオ島に戻って来て毎日潜っているところです。今年のタオ島のシーズンは全体的に透明度が安定していて魚影は相変わらず濃いです。以前、豪海倶楽部でもギンガメアジの群れに突っ込むジンベエザメを紹介した事がありましたが、7月後半には全く同じようなシチュエーションもありました。が、その時はガイド中でカメラは持っていませんで残念ながら今回は写真は無しです・・・
とにかく水中がとてもいい感じなのですが、この原稿を書いている7月後半は台風の影響でお天気が崩れてしまいました。タオ島魚影の濃さを体感できるのはやはりチュンポンピナクルやセイルロックなのですが、波が高くなるとそこまで行けない日も出てきます。せっかく日本から来て頂いたゲストの皆さんに是非見て欲しいとは思いつつも、そこはやっぱり安全第一のスポーツですのでムリは禁物です。
この原稿のために写真を撮ろうと多少波はありつつも今なら行けると判断してドンブラコとチュンポンピナクルへ行って来て写真を撮ってきました。いざ水中に入ればご覧の通り、何重層もの群れが重なりあう光景は日常茶飯事なのです。
魚群と地形を背景にハナビラクマノミを撮っていたら、キンセンフエダイやホソヒラアジの群れが動いて来て目の前を覆い尽くしました。微妙に写っている背景の岩の天辺の形で上の写真と同じ場所で撮ったのが分かると思います。
先日『世界の果てまで行ってQ』というバラエティー番組で、このタオ島のキンセンフエダイの群れが『ゴールデンウォール』という名称で紹介されました。言い得て妙!なかなかのネーミングですね。早速ブリーフィングに使わせてもらっています。ちなみに、あの番組の水中撮影はビッグブルーは機材の提供はしたけれど、その日は僕はカオラックで潜っていたので、撮影のガイドは他のショップの人が担当しました。
さて、先月号でタオ島の新しい沈潜ポイント『H.T.M.S. SATTAKUT』の沈め方が大失敗だったと書きました。水深の深い平らな水底で船が横転しているため浅い深度に見どころが無く後半の時間を持て余し、しかもこの海特有の濁ったサーモクラインが水深25m前後から下に入る事が多く船体の大部分がサーモクラインの中に隠れて見えないのです。これでは使い物にならないと非難囂々・・・
そこでついに大型サルベージ船を用いて船を水中で立ち上げてもう少し浅い場所に移すと言う作戦が始まったのです!今、まさにサイリービーチの沖合にサルベージ船が浮かんでいます。さあ、この作戦が成功するかどうか!?使える沈船ダイブサイトになれるかどうか!?来月号で報告します。乞うご期待!
<お知らせ>
3.11大震災の復興への道のりはまだまだ長いです。ビッグブルーでは同じダイバーとして三陸ボランティアダイバーズの行っている水中での復興活動を支援するためのチャリティーTシャツを作りました。1枚1,500円で販売して利益の100%が支援金となります。タイのビッグブルーでも販売していてタイ人や欧米人たちも買ってくれています。先日のマリンダイビングフェア2011で販売するために日本にもって帰ったたくさんのTシャツのうちあと数枚だけ残っていますのでご購入希望の方がおられましたらご連絡下さいませ。デザインや連絡先などの詳細はこちらをご覧下さい。
大村 健
(おおむら・たけし)
1973年、京都生まれ
ガイド会所属
18歳で大学のクラブでダイビングを始め、その後、バックパックを背負って海を潜り歩く旅を経て、20歳の頃に秘境・タオ島に出会う。以後、徐々に発展してきた島とともにダイビングにのめり込んで今に至る。
現在、タイの2つの海を舞台に、海のポテンシャルをフルに引き出すべく精力的に潜り倒す日々を送っている。
東南アジア・タイ エリア情報
タイ・タオ島/カオラック
Big Blue Diving
www.bigbluediving.jp
take40mura.blog17.fc2.com
タオ島店
14/126 Moo 1, Koh Tao , Koh Phangan
Suratthani 84360, Thailand
Phone : 66-77-456 179
カオラック店
57/7 Moo 7, Khuk Khak Takua Pa,
Phang-Nga 82190, Thailand
Phone : 66-76-486 773
バックナンバー
- 2020.11:コロナ禍の潜り方
- 2020.10:前を向いて進もう
- 2020.8:タイ、タオ島の今
- 2019.10:花魁の舞
- 2019.9:自然光
- 2019.6:圧倒的な魚影の濃さ
- 2019.3:いろんなバリエーション
- 2019.2:いろんな楽しみ方
- 2018.11:賑やかな水中と静かなビーチと
- 2018.8:新しいオモチャ
- 2018.6:スペシャルな1年
- 2018.4:シーズンの変わり目
- 2017.11:華やかな海中世界
- 2017.10:引きの美学 その2
- 2017.6:引きの美学
- 2017.4:自然光
- 2017.3:絶好調の海
- 2017.1:面白い魚
- 2016.11:閲覧注意!?『う◯こ』のお話
- 2016.10:武装した魚!?
- 2016.9:ええ感じになってきました
- 2016.8:セイルロックの夏
- 2016.7:年に一度のお休み
- 2016.3:海のシェルパ展『Color of the sea』
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