納涼ダイブ
記録的な大型台風発生で、報道の影響もあり直撃前は騒然となっていた島内ですが、結果的に久米島は大きな被害もなく、ホッと胸を撫で下ろしています。この時期の風物詩とはいえ、慣れるものではありませんね・・・。
さて、夏の風物詩と言えば「納涼」。
ここ久米島も、内地の最高気温を下回る納涼地としてただ今売出し中なのは周知のことと思います(・・・勝手に言ってます)。日中の日差しは流石に沖縄、刺すようなものではありますが、一たび日陰に入れば心地よい風が吹き、特にボート上の清々しさは最高なのであります。
そして、この時期欠かせないのが「怪談話」。
ゲゲゲの鬼太郎の世界において妖怪ヌラリヒョンは鬼太郎の宿敵(妖怪の総大将)として描かれており、いかにも悪妖怪といった風貌であったことを記憶しています。生まれ育った田舎町にも妖怪話の伝承があり、祖父はその語り部のようなこともしていたため、幼いころに話してもらった事を思い出しました。じっちゃんの語りはヌラリヒョンが憑依したかのような口ぶりで、寝苦しい夜に一時の涼しさをくれたのでした。
鏡とは古来より魔術的な性質をもって物語られてきました。ホラー映画のシーンにも頻繁に使われており、怪談話にも度々登場するアイテムの一つです。
鏡の話として僕の記憶の中に存在した(事を思い出した)ものは、「紫鏡」。20歳になるまでこの言葉を覚えていたら死んでしまう・・・という恐ろしい都市伝説で、この呪いを解くためには「水色の水晶」という言葉を一緒に覚えておけば助かる、という話でした。20歳になった時にはすっかり忘れていたので誕生日前に怖い思いしなくて良かったー(・・・小心者です)。
この時期欠かせない・・・なんて言いながら、そういえば怪談話なんてしなくなったなぁ、と。。。今になって思い出してみると、当時の記憶が同時に蘇って来て、「あぁ、懐かしいな・・・」と。。。ノスタルジックな気分に浸っています。
そんな風に、感傷的になっているとき事務所でマサさんに「紫鏡って覚えてる?」と聞くと「え?!・・・悪の十字架の話なら」と。・・・それオチが「(この店)開くの10時か?」ってなるやつやんっっっ!!!!!!
お互いの昔を思い出し、ほんの少しだけ立ち止まってみようとした僕の気持ちを見事に裏切ってくれた彼の言葉の裏には、「まだまだ立ち止まってる場合じゃないんだよ!」というメッセージが込められていたと信じようと思います(泣)。
さぁ!気を取り直して、まだまだ夏は終わらない!!
ギンガメアジとホソカマスのシーズンですよー!!!
潮の向こうに待つ、銀色の疾風を目指して!!
最終的に納涼どころか、暑苦しい感じになってしまいました・・・
久米島ダイブエスティバンより田中伸でした。
田中 伸(たなか・しん)
1982年5月20生まれ
島根県西部の山奥出身
山河に囲まれた環境に生まれ自然への好奇心は幼少期に確立されたものと思われる。学生時代に出会った沖縄の海に魅了され勢いでダイビングの世界へ飛び込む。都会から海へと通う生活を続けていたがガイドの目線でもっと海を見つめたいという好奇心から勢いで久米島へ。沖縄の太陽光と、「すべてはこの一本の為に」の精神を吸収しながら、日々精進で御座います!!
沖縄・久米島
DIVE ESTIVANT
〒901-3108
沖縄県島尻郡久米島町比嘉160-69
Tel:098-985-7150
Fax:098-985-7151
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