青海島でTG-3(海編)
見たい、見たいと思っていても、なかなか見られないということが、あるものです。
別にそれが遠く離れた国の地域限定種というわけでもなく、目撃例の少ない激レアと言われるようなものでもないとしても。「2〜3年前までは普通種だったんですよ」とか、「昨日までは見られていたんですよ」なんて言われてしまったり、「ここ数日安定して見られてます!」という情報をもらったところで忙しくて見に行ってる暇などない時期だったり。
私にとって、それがアカタチでした。イッテンアカタチでもインドアカタチでも、何でも良いから、アカタチと名のつくサカナが見たかったのですが、見られそうな時でも、なぜかニアミス。なぜか「今日はいませんでした。」そして長年の月日が経ち、いつしかアカタチを見たいと思っていたことを忘れていたのでした。
それが先日、FaceBook上にイッテンアカタチの写真を発見。折しも、数日後には上京しようとしているところでした。
上京中の予定、前半は埋まっているものの、後半はガラ空き。それまでアカタチは待っていてくれるかしら? またニアミス?という不安はあったものの、とにかく行ってみよう!!と、急きょ行くことにしたのが山口県の青海島。よく考えてみたら日本海で潜るのは初めて。それだけでも十分ワクワクで、万が一アカタチが見られなくても、いっかな?なんて気分だったのです。
しかし、ダメ元にも関わらず、長年の念願叶って見事に見られました!
お世話になったのはブルーワールドさん。見せてくださった和泉さん、さまさまです。もう、拝みたいくらい。
見るのと聞くのとでは大違いと言いますが、それまでの私、アカタチってだいたいハナアナゴくらいの大きさだと思いこんでいたのです。ところがどっこい。大きいんですね〜。巨大でしたよ。あまりの大きさに、海の中で声を上げてしまいました。
これだけでも十分満足だったのですが、さらなる大物。クサウオです。全体を写すのに苦労しました。初めてワイコンがほしい!と思いました。
ところが八丈島に帰ってきて、青海島で撮った写真を見せたら、親方が一番「自分も撮りたい!」と羨ましがっていたのは、これでした。
何だかわかりますか?
わかる人、少ないと思います。図鑑には載っていないし、ネットで調べるのも難しいでしょう。2012年に名前が付いたアカネヒメジ。
親方が著書の「海水魚1000」に載せたくて各方面に生態写真を募集した際、全く情報が集まらなかったサカナだそうです。
図鑑に載っていないと言えば、もう1種。やはりネットで調べても、生態写真は少ないようです。青海島にはたくさんいたのに、撮る人は少ないのでしょうか?
これ、今の時点では、貴重な生態写真かも?
青海島で潜る予定のある方、いっぱいいるからってないがしろにせず、是非撮ってくださいね。
あー、できることなら、冬以外にも行ってみたいなあ。現役の間は、叶わぬ望みですね。
水谷 知世
昭和40年代生まれ
兵庫県出身
一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)
伊豆諸島・八丈島
レグルスダイビング
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Tel/Fax:04996-2-3539
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