黒潮さまさま
日記を振り返って見てみると6月15日に「水温が15℃まで下って、手が痛かった」と書いてありました。その1週間後には急上昇し、23℃まで上がって、これならウェットスーツでも寒くない♫と喜んでいました。
今年は黒潮が蛇行し、このまま水温低空飛行の一年になるのかな…と、心の中で悲しんでいたのです。
でも23℃で上がれば、そんなに辛くはありません。5ミリのワンピースでも、フードベストなど中に着込めば快適なダイビングが楽しめます。これなら良いや・・・と思っていたら。
ほんの1ヶ月の間に、黒潮の蛇行が完全になくなりました。
7月27日現在で、こんな感じ。
黒潮は八丈島を通り越してさらに北上、八丈島周辺の水温はなんと28〜29℃まで上がりました。
7月の時点で、こんなに上がるのは珍しいのでは?
暑がりの私は、3ミリのツーピース。体験や講習の時にはジャケットも着ることができず、3ミリのシーガルだけ。
陸も海も30℃…、熱中症対策の方が大事です。
いくらなんでも熱すぎるー!! って、贅沢でしょうか?
そして水温だけでなく、海の中の様子もたった一ヶ月で劇的に変化しました。
元々いた生き物たちが活発になり、南方系の幼魚たちの種数が増えました。
特に島内のガイドたちがゲストよりも夢中になっていたのがこちら。なんと水深18mのマダラハナダイ。
見つけたのはウミウシ好き業界では有名なナターニさん。そのせいで、このマダラハナダイが仲間内でナターニと呼ばれています。
もしかして何千匹、いや何万匹も八丈島に流れ着いたのではないか?と思うほど数多く見られたのがノコギリハギの幼魚。
例年もそれほど珍しいわけではなく、いろんな場所で見られるのですが、今年は尋常ではない個体数。それも、みんな赤いイソバナに寄り添って、とってもフォトジェニック。中には10匹近く、大小のノコギリハギが1つのイソバナに付いていたこともありました。
マクロ派に限らず、青い海を楽しみに来たダイバーも大喜び。
カメと一緒に泳いだり。
吐いた泡でムロアジの群れを集めたり。
まだ夏は始まったばかり。この調子が続いたら、8月の八丈島はどうなっちゃうの?
来月の豪海倶楽部もお楽しみに!!
水谷 知世
昭和40年代生まれ
兵庫県出身
一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)
伊豆諸島・八丈島
レグルスダイビング
〒100-1511
東京都八丈町三根1364-1
Tel/Fax:04996-2-3539
バックナンバー
- 2017.12:ご挨拶の季節
- 2017.11:頑張れ!マイホーム
- 2017.10:秋の黒潮
- 2017.9:夏のカメ狂騒曲
- 2017.8:生き残る輩
- 2017.7:花吹雪
- 2017.6:一眼レフでワイド
- 2017.5:いまさら一眼レフ
- 2017.4:春の行方
- 2017.3:初モアルボアル その2
- 2017.2:初モアルボアル
- 2017.1:願い事
- 2016.12:夜のエビをコンデジで
- 2016.11:カメの甲羅
- 2016.10:ひまわり、たんぽぽ、すずめだい
- 2016.9:台風後のチョウチョたち
- 2016.8:水たまりの中で
- 2016.7:遅すぎたショータイム
- 2016.6:ベラ街道を行く
- 2016.5:バカンスは久米島で
- 2016.4:せかされた産卵ショウ(床)の準備
- 2016.3:3度目のパラオ
- 2016.2:その後のクジラ
- 2016.1:年末ジャンボの当たりはクジラ!
ガイドのつぶやき
- 三浦半島・葉山から
- 真鶴半島・湯河原から
- 伊豆半島・伊東から
- 伊豆半島・川奈から
- 伊豆半島・伊豆海洋公園から
- 伊豆半島・大瀬崎から
- 伊豆半島・平沢/静浦から
- 伊豆諸島・八丈島から
- 静岡・三保から
- 紀伊半島・尾鷲から
- 和歌山・串本/古座から
- 高知・沖の島から
- 鹿児島・屋久島から
- 沖縄・本島から
- 沖縄・久米島から
- 沖縄・西表島から