ハイビスカス
八丈島に初めて来たゲストを乗せて車で走っていると、後部座席から
「うわぁ、赤い花がいっぱい咲いてる。まるで南国みたい。」
と歓声が聞こえてきます。
赤い花はハイビスカス。八丈島では1年のうち9ヶ月は咲いています。八丈島は決して南国ではなく、冬は寒いです。
しかしゴールデンウィークから秋にかけてやってくる大勢の観光客の「南国に来た〜♪」という気分を盛り上げるために、東京都がほぼ全ての都道にハイビスカスを植えてくれているのです。
レグルスのショップ前も都道ですので、毎日大輪の花を咲かせてくれています。
晴れた日に、ハイビスカスを眺めながらテラスのハンモックで揺られていると、ここで暮らしていてもリゾート気分に浸れます。
このハイビスカス、野生のものだけで約250種もあり、園芸品種まで加えると相当な数の種数があるそうです。
八丈島でよく見かける赤いハイビスカスはブッソウゲという名前で、風や潮に強く、海辺の家の生垣などに適しています。
レグルスも海の近くなので、特に台風の時などは大量の潮風が当たります。塩分に弱いアジサイなどは、葉っぱが茶色く変色してしまうのですが、ハイビスカスの葉はいつも青々としています。海辺の公園でも、ハイビスカスがもりもり育っています。
ところが、夕方になって周りが薄暗くなってくると、大輪のハイビスカスはまた蕾に戻ってしまいます。夜には全部蕾になって、ご就寝。そのうちのいくつかは、蕾のまま、ぼとっ落ちてしまいます。
どうやら、ハイビスカスは明るい日中に花を咲かせ、暗くなると花を閉じ、それを何度か繰り返した後に蕾の状態で落ちてしまうようです。
他の花のように、花びらを1枚ずつ落としていくことはなく、咲いた状態でぼとっと落ちる椿とも趣が異なります。
そして冬が近づいてくると、ハイビスカスの花はどんどん小さくなっていきます。
新年を迎える頃のサイズは、夏の半分くらい。数も少なく、ぽつぽつと可愛らしく咲いて、同じ花とは思えません。
今年も、2ヶ月カレンダーが最後の1枚。例年と比べるとまだまだ暑い日が続いているのですが、これから急激に冬がやってくるのでしょうか?
ハイビスカスは、まだまだ咲きたがっているように見えるのは気のせいでしょうか。
水谷 知世
昭和40年代生まれ
兵庫県出身
一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)
伊豆諸島・八丈島
レグルスダイビング
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Tel/Fax:04996-2-3539
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