山男の仕事
ほぼちょうど1年前に、八丈富士に登りました。
2015年12月号に書きましたが、八丈富士の登山道は長年にわたって多くの人が歩いた結果、細い道の両側が崩れ、踏み外すと下に滑落してしまいそうな場所が増えてきていました。
それを防ぐために、山男たちが大量の大岩を山頂へ運び上げ、道を整備する大工事が行われていたのです。
昨年の12月は、その工事の真っ最中。年が明けたら、完成後の道を歩きに行こうと思っていたのに、あっと言う間に1年が経ってしまいました。
前回はシャルルを連れて行きましたが、この1年で体重が増え、抱いて登るには重すぎるので今回はお留守番。私一人で登ってきました。
八丈富士は標高800m以上ありますが、かなり上の方まで車で上がれるため、歩いて登るのは1時間程度。火口の外縁に到着し、そこからお鉢周りコースの道を歩くと15分程度で頂上に到着です。
昨年、このお鉢周りコースの出発点まで、モノレールで大岩が運ばれている様子をレポートしました。
そこから道は2つに分岐し、お鉢周りコースの道と、火口に下りて神社へ向かう道があるのですが、その道の整備のための大岩は、人力で運ばれていくのです。
この写真の左側へ行くのがお鉢周り、中央正面の細い道を下りていくと神社です。
この神社への道、いつもは藪で覆われた道なき道の急斜面、行けば絶対迷子になって帰ってこられそうにない雰囲気でした。そのため、実は今まで何度も八丈富士に登ったことはあるのに、神社へは行ったことがなかったのです。
それが今回、こんな風に岩が積み上げられ、道ができているので迷うことはなさそうです。初めて行ってみました。
砂利の急斜面だったところに、びっしりと岩が敷き詰められ、かなり歩きやすくなっています。これを全て人が運んだのかと思うと、畏敬の念を覚えます。おかげで、初めてお参りすることができました。
思えば、この鳥居も人の手で運ばれてきたのですよね。
鳥居と比べると極端に小さな鳥居の前には、本来海岸付近に落ちている丸い石がいっぱい。その石には、お参りした人たちの願い事が書かれていました。
お参りを済ませたら、お鉢周りコースに戻ります。ところどころ新しい標識が立てられ、道をふさいでいた灌木は伐採され、ずいぶんと歩きやすくなっていました。
そして山頂を通り越して、目指すはナズマドの正面付近。
そこからは、海に浮かぶ八丈小島をのぞみ、その横に沈んでいく夕陽を眺めることができるのです。
さて、今年は何度訪れることができるでしょうか?
海でも山でも、力いっぱい遊べますように。今年もよろしくお願いします。
" 山男の仕事 " へのコメント
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河田順治: 2017年1月16日 11:39 AM
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み: 2017年1月25日 9:47 AM
上京していたので返信が遅くなってすみませんでした。八丈島にはいらっしゃることがあるのですか? もし機会があるのでしたら、是非登ってみてください。登山がお好きな方には物足りないくらい簡単に登れます。それでも頂上からの眺めは素晴らしいですよ。
水谷 知世
昭和40年代生まれ
兵庫県出身
一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)
伊豆諸島・八丈島
レグルスダイビング
〒100-1511
東京都八丈町三根1364-1
Tel/Fax:04996-2-3539
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八丈富士には登ったことがありませんでした。こんなすばらしい道が出来ているのなら挑戦してみようかな。夕日の写真すばらしいですね!