真冬の海の熱い出会い
真冬に入り、とにかく寒い・・・道路などが凍る寒い日が続きますね。
大瀬崎の水中もアンコウなど深海から訪問してくる真冬ならではの生き物たちが増えてきました。寒いと言ってられないほど次々に見どころが出てくるのがこの時期です。
さらに透明度が上がり透き通った海になり、水深を少し深めにとれば先端のハナダイなどが一面に見れるとても綺麗な光景が広がり感動です。
そんなキンギョハナダイの群れの中を降りていくと、紫と赤い色彩が目に留まるナガハナダイの群れに出会うことができます。
またこの時期に面白いのは水面で休憩をして浮かんでいる水鳥のカイツムリ科の仲間。
魚を狙いに急激に降下して潜って行くところも運がいいと見ることができます。浅いところの魚たちが水鳥が来ると怯えて、岩の中に一斉に隠れるので、あたりを見渡すと水鳥たちを見ることができるかもです。
こちらは別の鳥(アビ科の仲間)の捕食の瞬間(イワシの仲間を食べているところ)。
夜の海では、タチウオの稚魚に会うことができました。
昨年の12月も数回出会うことができたので、今シーズンはタチウオの稚魚は当たり年なのかもしれないですね。
顔を拡大すると、こんな感じに。
観察、撮影中に見られるタチウオの稚魚たちは銀色なのですが、角度かライトのあたりなのかで色が赤紫へと変化し、輝く姿を見ることもできます。
そんなナイトのライトトラップではここのところ個人的に初見のアカアマダイの稚魚や毎年お馴染みなスルメイカの幼体などの姿も見られています。冬の時期はまだまだ見たことのない未知の生物に出会えるかもですね。
寒い時こそ海の中で熱い出会いを期待して見てはいかがでしょうか?
堀口 和重
1986年5月22日生まれ
東京都中央区出身
専門学校で海洋生物の勉強をしながら伊豆の海でダイビングを始める。
卒業後、2年間鹿児島県の屋久島でガイドをスタート。その後どうしても、大瀬崎で働きたく伊豆の海へと戻ってくる。
現在は大瀬館マリンサービスのチーフインストラクター。
伊豆半島・大瀬崎
大瀬館マリンサービス
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