ガイドのつぶやき - 伊豆諸島・八丈島からThe Diving Junky Magazine

一眼レフでワイド

コンデジでマクロを撮っている時には、コンデジで十分じゃんと思いつつ、ボケ味のある写真はやっぱり一眼レフじゃないとダメだなあと思っていました。

しかし、ワイドとなると話は別です。

コンデジだと、ワイコンを付けようが、外付けのストロボを2つ付けようが、何をどう頑張っても解像度の低さが写真に現れてしまいます。
ワイドマクロ風に撮って、近くにある被写体をバッチリ撮ったとしても、遠くに写る背景が何となくガサガサっとした感じになってしまう。
水面を見上げて太陽の光を入れると真っ白になってしまうし、暗い部分は真っ黒に塗りつぶされてしまうし、遠くに写る被写体はピントもぼんやり。

ですから、一眼レフ買ったら、メインはワイドだ!と張り切っていたのです。

それが、買ったとたん、八丈島に冷水塊がきて、水温も透明度もダダ落ち。それで先月は、マクロからデビューということになってしまいました。

4月いっぱいは、ドライを来ていても辛いほど冷たかったのですが、GW後半に入って、やっと黒潮の中に入ることができました。現時点で水温は23℃前後。水は青く、透明度ばっちり。

もう今年はダメなのかと思っていたアオリイカの産卵が、今頃になってピークを迎えています。

本当ならGW中にゲストの皆さんと眺めるはずだった産卵、毎日誰もいないところで、ほぼ独占状態、写真撮り放題。

なんだか、もったいないなあ。

撮れたかどうだかは二の次で、撮っている間、手を伸ばせば触れそうなくらいのところにまで寄ってくる巨大イカの迫力に、ついつい時間を忘れます。アオリイカだけのダイビング、あともう2〜3回は撮りに行きたいと思うほど。

アオリイカ
アオリイカ

目の前に迫ったアオリイカの白っぽい身体の濃淡や、暗がりにある白い卵、遠くでホバリングしているアオリイカ、青い海のグラデーション。この写真が撮れただけで、一眼レフ買って良かった〜と思えたのでした。

しかし! 今月の話は、これで終わりではありません。

私が八重根から大満足で帰ってくると、ナズマドから帰ってきた二人は私以上に大興奮。

なんと、アケボノハゼ、オシャレハナダイ、チゴハナダイ、それにキシマハナダイとアカイサキの幼魚を見つけてきたのです。

しばらくはワイドで行くぞ!!と張り切っていた私の決心が揺らいだのは、言うまでもありません。全部は無理でしたけど、なんとかアカイサキの幼魚だけ撮ってきました。

アカイサキの幼魚

なんてったって akaisaki は私のハンドルネームですから。

恐るべし黒潮! 明日からも、何が出るかわかりません。

来月の豪海倶楽部も、ワイドになるか、マクロになるか?

お楽しみに〜!

水谷
水谷 知世

昭和40年代生まれ
兵庫県出身

一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談)

伊豆諸島・八丈島
レグルスダイビング

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