トラップは大漁!?
11月の大瀬崎は深海魚フィーバーとなった。
10cmに満たないリュウグウノツカイの出現からゴブリンシャークと知られるミツクリザメの死骸が打ち寄せられ、普段はお目にかかれないような生き物が次から次に入れ替えが起きている。
ライトトラップでは11月前半はとんでもないものが現れた。
前日の情報だとテンガイハタではないだろうかという魚類やユウレイイカ、ホウヅキイカなどのイカの仲間が確認されたがその翌日はサケガシラが現れた。
この個体は70cm前後と大型の個体であった。
11月終盤になるとタチウオが登場。
面白いことにサイズは5cm前後の稚魚から30cm〜1mの成魚と幅が広い。
写真は5cm前後の個体。
昨シーズンはそこまで多く出ていなかったが調子がいい時は1ダイブで5〜6匹ぐらい確認できる夜もあった。
甲殻類やタルマワシの仲間なども多く出る日があった。
タルマワシは11月の最終週では実に1ダイブで様々な種類が40〜50匹は見れた。
写真の個体はオオタルマワシの可能性があるようだが、種類は完全には不明なようだ。
こちらも甲殻類のゾエアでヒゲナガモエビ科の仲間。
大瀬崎のライトトラップではよく見かける仲間なのだがサイズが少し大きく体長が2cm前後であった。
このサイズは初めてで何になるのか気になるところである。
大漁と言える11月のライトトラップ。このペースで行けば12月も深海性の変わった生き物が登場しそう。
次の記事では皆さんが驚くような面白い生き物の紹介ができることを願いたい。
堀口 和重
1986年5月22日生まれ
東京都中央区出身
専門学校で海洋生物の勉強をしながら伊豆の海でダイビングを始める。
卒業後、2年間鹿児島県の屋久島でガイドをスタート。その後どうしても、大瀬崎で働きたく伊豆の海へと戻ってくる。
現在は大瀬館マリンサービスのチーフインストラクター。
伊豆半島・大瀬崎
大瀬館マリンサービス
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