常時携帯
ガイドしている時に限って、八丈島で見たことのない、とんでもなく珍しいものを見つけることがある。
以前だったら「まじかぁ~、撮りたくてもカメラ持ってないしなぁ~、目視じゃ記録にもならいいなぁ~」と指をくわえて見送るだけでした。
後で撮りに行こうと思っても、繁忙期は連日のガイド。繁忙期が過ぎた頃に時間を作って一眼レフ片手に出かけても、時既に遅し…。もう、いなくなっているんですよね。
しかしコンデジの性能も上がり、十分な画質で問題なく撮れるようになってからは、ガイド中にも携帯するようになりました。
おかげで、記録として取り合えず写真に残すことができるようになりました。
私の持っているコンデジは、CanonのS100です。もっと新しいコンデジも出ているのですが、このコンデジは、なんかしっくりするお気に入りなんですよね。
ただカメラ本体に防水機能はないので、何回も水没したり、不具合を起こしたりで、6、7回買い替えをしています。
古い型なので新品は売っていないから中古ですけど。ハウジングも2台目だけどアルミ削り出しの丈夫なレクシーを使ってます。
このコンデジでいくらかかったのかなぁ~とざっと計算してみました。
もしかして30万くらいかかってるかな。一眼買えるじゃん!! 笑
まぁそれでもガイド中に常に携帯しているので、とんでもないものが出ても写真に収めることができるのでよししましょう。
さて今年の繁忙期もガイド中にいろいろ出てくれました。今回はそのトップ3を紹介しましょう。
まずはウミウシから。シロボンボンウミウシです。
八丈では見られない沖縄のサンゴ礁のウミウシ。去年あたりから見られたという情報はありましたが、発見できず。今年、スタッフが見つけてくれました。
次はおハギさん。キンリンサザナミハギの幼魚です。
こちらは八丈島で2例目の小笠原、マリアナ系列のハギです。
見つけたとき、モンツキバキ・・・、いや待てよ、あれ、あれれれ、キンリンサザナミハギじゃん!!って感じで、2回目なので、ちょっとだけ水中で驚きの声を上げました。
最後はこれこれ。シテンチョウチョウウオの幼魚。
これは見た瞬間に思いっきり驚きの声を上げてしまいました。
だって八丈島で初めて見る小笠原からマリアナ系列のチョウチョウウオだから。
久々だね。こんなに声を上げたのは。
でもこれは一眼レフで撮りたかった。
もちろん繁忙期だから空いている時間なんてない。10月までいてくれるとよいんだけどね。
加藤 昌一
横浜出身、獅子座
昭和30年代生まれ、気分は昭和50年代
1992年にレグルスダイビングを設立する。フィッシュウオッチングの草分け的存在。
飽くことなく潜り続け、水中生物は分け隔てなく撮り集めているため、膨大なフォト・ストックを有する。
ガイド業も第一線で活躍しているが、写真家としても注目され、「エビ・カニガイドブック」「ウミウシ 生きている海の妖精」「スズメダイ」「海水魚」を出版する他、さまざまな水中写真を図鑑や雑誌に多数提供している。
水中生物だけではなく、陸の生き物も大好き。特に爬虫類が大好き。
伊豆諸島・八丈島
レグルスダイビング
〒100-1511
東京都八丈町三根1364-1
Tel/Fax:04996-2-3539
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- 2020.11:生態写真に点数を付けたら、負けてしまったという件
- 2020.10:常時携帯
- 2020.9:告白
- 2020.8:圧を感じたい時もある
- 2020.7:拍子抜け
- 2020.6:対象物と寄り
- 2020.5:しばらく振りのお魚さん
- 2020.4:ウミウシは続くよ、どこまでも
- 2020.3:先が見えたら・・・
- 2020.2:メガネと透明度
- 2020.1:改訂版のウラ話
- 2019.12:訂正のタイミングと一発勝負
- 2019.11:人間も騙される凄い奴
- 2019.10:「旬を逃す」 それステータス
- 2019.9:体験ダイビング中の楽しみ
- 2019.8:訂正
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- 2019.6:毎日少しずつ
- 2019.5:ローガンズとウミコチョウ
- 2019.4:60マクロレンズと105マクロレンズ
- 2019.3:オヤジ撮り
- 2019.2:被写界深度との闘い
- 2019.1:経験と勘
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