すみだ水族館
コロナの影響でずっと自粛してた、数年越しの念願だったスカイツリーとすみだ水族館に行ってきました。
すみだ水族館は、東京スカイツリータウンのウエストヤードにあります。
吹き抜けになった5階と6階の空間を、3つの通路で自由に行ったり来たりでき、水槽の前のイスに座ってのんびり、飲食もできます。
他の水族館のような、館内に順路の記載がありましたが、2020年に撤廃され、自由な過ごし方を推奨しています。スカイツリーとは違って、再入場も可能です。
まずは6階まであがって、水草を中心に展示してる自然水景に。
淡水の水槽が5つ(横幅7m、4m、3m、1.8m×2)あって、水を取り巻く自然の生態系を、アクアデザインアマノの協力により水槽に凝縮。水槽に二酸化炭素を注入することで水草の光合成を促し、水中で酸素を作り出し、自然の循環を再現している。
魚と水草を配置して自然水景を楽しむアクアリウムに興味があるなら、この場に数時間でもいられる、らしい…。
次は2020年7月のリニューアルで展示面積が倍以上になったクラゲの展示エリア。
リニューアルの目玉は、約500匹のミズクラゲがいる長径7mの大型で水盤形の水槽、ビッグシャーレ。ライトアップされ、足元が透明で上から見学できるデッキもある。
リニューアルでもう1つ追加された、3層の水槽が横一列につながっているドラム形水槽には、根口クラゲという丸っぽい形をした種類、タコクラゲと食用として利用されているキャノンボールジェリー、ビゼンクラゲが入っていて、通常一緒の水槽で飼うことができないクラゲが一緒いる様に見えます。
2m以上にもなる糸のように細く、赤い触手が特徴のアカクラゲや黄褐色の傘に色鮮やかな赤い触手で、大きくなると全長2mにもなるパシフィックシーネットルは、大きな水槽でライトアップされています。
U字形の水槽には、アマクサクラゲ、地中海のコティロリーザ・ツベルクラータ、ブラックシーネットル、カラージェリーフィッシュ、小さなシロクラゲ、ギヤマンクラゲ、エボシクラゲ、イオリクラゲと8種類のクラゲが展示されています。
多くのクラゲは水流を与えないと飼育することができないため、水流が循環するようなU字型や円柱型、丸型の水槽で展示される事がほとんどです。ちなみに14種類のクラゲ全てがこのすみだ水族館生まれだって。
6階の1番奥、サンゴ礁エリアには、360度から見ることができる5.5m幅の水槽が4つあります。
3つ目、サンゴ礁の砂地の水槽には、すみだ水族館の目玉展示の一つ、チンアナゴ(ガーデンイール)とニシキアナゴ、そして2014年10月から仲間入りした和名の無いホワイトスポッテッドガーデンイールの3種類がいます。
2012年5月の開館当時は、スカイツリーにちなんで634匹いましたが、今は300匹ぐらいだとか。
水中では間近で写真を撮ることが難しいのに、ここの子たちは警戒心があまりなく、アップでじっくり見られます。
チンアナゴのゴハンの時間は、1日3回(11:00、13:00、19:00、各回約10分)。水槽の上から大小2種類のプランクトンを入れると、体を長く伸ばして、上から落ちてくるプランクトンを食べようと、絡み合ったり、砂から出てしまう子もいるとか。
狆(チン)という犬に似ている、丸みのある顔つきのチンアナゴは、30cmぐらい。
面長な顔つきで織物の「錦」のように華やかな色のニシキアナゴは体の長さは40cmほど。
同じ面長な顔をしてる、名前の通り茶色っぽい体に白い点々模様があるホワイトスポッテッドガーデンイール。体の長さも3種の中で最長で、70cmほどもある、らしい。
次は、ちょっと戻る感じで5、6階からも見られる水深6m、水量300トンの小笠原大水槽。2020年7月に6年ぶりに小笠原で新しい魚を採集、東京大水槽から名前が変わりました。
ちなみにこの水槽に使われている厚さ約28cmのアクリルパネルは、沖縄美ら海水族館の黒潮の海の水槽に使われている幅22.5m×高さ8.2m×厚さ60cmのパネルを作った日プラ製。
小笠原独特の濃く、深く、どこまでも青く透き通った海の色「ボニンブルー」を再現する照明演出を行っていて、ちょっと暗い…。
長岡技術科学大学と大成建設が開発した海水浄化システムにより、この水槽含めた総水量700トンの大半を無菌状態の人工海水のみで運用、これは同じオリックス不動産が管理・運営している京都水族館(2012年3月14日開業)に次ぐ国内2例目、関東では初。
展示水槽内には、残餌や排泄物が自然と溜まります。その分解物により、生物に有害な窒素成分が蓄積する。このうちアンモニア態窒素は砂ろ過で除去(硝化システム)できるが、亜硝酸態窒素と硝酸態窒素は容易に処理できない。そのため新鮮な海水を補給し希釈する必要があります。天然海水の運搬や人工海水の製造はコストが高く、運搬に伴う二酸化炭素の発生など環境負荷も増大。
新に開発された脱窒システムは、高塩分・低窒素にも対応する脱窒菌が付着したろ過砂の槽(脱窒槽)を亜硝酸態窒素と硝酸態窒素が通過すると、無害な窒素ガスに変換されて空気中に拡散。有害な窒素成分が取り除かれた飼育水を再び水槽に戻す。このシステムで海水の入れ替えは計算上は1%以下となり、大幅なコスト削減にも繋がっている。
ちなみに大成建設は、新江ノ島水族館やサンシャイン国際水族館の改修も手がけている。
マダラエイやミナミイスズミ、ヨスジフエダイ、ノコギリダイ、ロクセンスズメダイ、ハナミノカサゴ、マダラハタ、ニセゴイシウツボなど、すべて小笠原諸島周辺の海域で捕獲された約50種の生き物が展示されています。シロワニ(オス)は、国内で飼育されている唯一の日本近海で保護された個体。
大きい魚が小さな魚を食べて水槽内の生態系が崩れないよう、大きい魚が常に満腹状態なるようにエサをあげながら教育(しつけ)している。水槽に入れるときも小さい魚から順番に定着させていく形にしてるんだって。
小笠原近海に生息する固有種の淡水ハゼで絶滅危惧種のオガサワラヨシノボリ。繁殖に成功して、日本の水族館で小笠原以外でオガサワラヨシノボリの展示が見られるのは、すみだ水族館だけ。
そして、すみだ水族館のメイン、49羽のマゼランペンギンがいる、水量約350トンの国内最大級の屋内開放のプール型水槽。
2フロア吹き抜けの展示空間で、6階からは上から、5階は横からだけでなく、水槽脇が1段低くなっていて、下からも泳ぐペンギンが観察できます。また、LED照明の強弱を調整して、日中や日暮れ、夜を再現し、1日の時間の流れを演出しています。
空調を細かく管理、岩場の間に換気扇を設置したり、アロマを焚くなどニオイにも気を使っていて、朝は開場前に1時間半かけてブラシで岩場をこすり、開館中も最低1時間に1回は汚れを流してるんだって。
話題のすみだペンギン相関図やペンギン一覧を見てペンギンを見分ける識別リングの色を覚えようと思ったけど、無理でした…。
毎日13:30と16:00から約15分、マゼランペンギンたちのゴハンの時間。2回目を見ることができました。ゴハンは、手渡しでアジとイワシ。ペンギンの名前を呼び、1匹ずつ与え、ちゃんと食べられたか、記録するスタッフもいます。
イワシを好むアンチョビーズがいたり、アジを飲み込むのに失敗して落とす子や横取りしようとスタッフに抑えられる子も。
最後、ショップを見学。ここでもペンギングッズが多い。
水族館を出て、スカイツリーと河津桜のツーショットを撮りに、春の定番写真撮影スポットに行きました。
そうそう、スカイツリーのことは、こちらをご覧ください。
りょう
1959年生まれ
東京都世田谷区出身
40を過ぎてから、いきなりダイビングに目覚めて2*年…。今は西伊豆・田子のシーエッグ ダイバーズで非常勤スタッフやってます。
普段は物流の仕事で大型に乗ってます。通勤もほぼプリウス、運動不足かも…。
伊豆半島・田子
シーエッグ ダイバーズ
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Tel:090-6130-1276
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