デジタル談義 その11 | 豪海倶楽部 |
【こ】 | 5Dハウジング 5Dハウジングのその後はいかがですか? |
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【ゆ】 | 初期トラブルで、まだあまり使えていません。 レンズのセンター出しが、アナログ機よりシビアだったためです。多少でもふられると、イノンの100マクロポートに中でふれてしまったり、ボタンが微妙にずれたりしたので、押す感じがだめになったりです。すべて直して、これからです。 |
【こ】 | ハウジング内でのカメラの位置決めと固定が上手くいっていない感じですね。手作りモノでは起こりがちかと思います。 雄輔さんという「人柱」の後に購入する人は、このあたりが解決されているでしょうから、ずいぶんとお得ですね(笑)。 |
【ゆ】 | この前いろいろなハウジングを見る機会がありましたが、みんな後ろの絞りダイアルに、直接ギアをはじっこにあてて動かしてるんだね。操作感は軽くていいだろうけど、深場でハウジングが歪んだ時にはずれたり、すべったりしそうだね。 |
【こ】 | 自分のハウジングでは今のところそういう症状は出たことないですね・・・結構深いところには行っていますが(笑)。 |
【ゆ】 | ま〜この絞りダイアルを、グリップをにぎったまま、無理なく動かすのが大変だね。 グリップを後ろにもってきたり、ダイアルにギアを介させて外側まで届くように作ったけど、まだ不足でした。 |
【こ】 | そのあたりの処理はイノンのハウジングが上手くやっていますね・・・ただもう製造中止だそうですが。 |
【ゆ】 | え〜〜ほんとう! |
【こ】 | この件はすでにイノンのHPにも出ていますね。 しかしどうも「企画・開発・設計」と「製造・販売」が上手く噛み合ってないですね。「志」は高いんですが。 実は自分が2年ほど使っている100マクロの磁石リングなんですが、どうもしっくりこなかったんです。で、人づてに「磁石のNとSが逆についているものがある」と聞いたのでチェックしてみました。 そのリング、お使いの方はご存知かと思いますが180度(半円)ずつ2つ組み合わせるものなんですが、自分のは見事に片方ずつの磁性が全く逆でした。いままでよくこれで頑張っていたな、と(笑)。 完全な不良品なんで、今、交換に出していますけど。 |
【ゆ】 | あはは〜俺のは、磁石をとじこめてるABSかな、要するにプラみたいな部分がすりへって磁石が飛び出してきて、動かなくなりましたよ。 ま〜けっこう使ったからね。しょうがないかな・・・大判プリント |
【ゆ】 | プリンター 友人の個展で、5Dとか、1Dsとかで延ばしたプリントを見に行ってきたよ。キャノンの新しい業務用プリンターの宣伝なんだけど、でかかったよ。5Dで3mとか、3枚合わせだけど、ほんとよく伸びるね。 シャープすぎるけど・・・昆虫だから、シャープな感じが合わないではないけど。 |
【こ】 | 適正な観察距離さえ保てば、もうどこまででも伸びる、という感じですね・・・もちろん適切な画像処理は必要ですが。畳の大きさのプリントを20センチの距離で見ればそれはアラは見えますけど。 シャープのかけ方、かけ具合は本当に難しいですね。主観も入りますし。 印刷する紙によってインクの「にじみ」も異なりますし、プリントサイズによってかけるべき強さは変わってきますから・・・ですから、家庭用プリンターで自分で印刷するならともかく、製版に出す段階ではシャープはかけない(かけていないことも明示)ようにすべきです。 |
【ゆ】 | ま〜俺の場合は印刷が最終になるわけで、今勉強してる。出版社もこみでね。 そんで、俺のモニターでも、印刷でどこまでつかえるか、判断つくまでには相当経験値がいりそうだし。モニターではきれいに見えるのでもダメともいわれ、なんでも8万ほどのプリンターを買えといわれた。このクラスだと、ロウデータから、いじりすぎたりすると、拒否反応がでるそうだ。 |
【こ】 | エプソンのPX5500でしょうね。 |
【ゆ】 | 昨日ロウデータから、いじってたんだけど、きれいにできるからさーー・・・これで、このまま印刷できたら、正直産業革命!と思って、プロに電話したら、いじりすぎるとロウからでも、CMYK(印刷用データ)に変換する時に壊れてくるそうだ! がっくり・・・とはいえ、かなり使えるんだろうね。 印刷が6色にでもなれば、プリンターみたいにきれいに、あがるんだろうけど。 |
【こ】 | RGB→CMYKへの変換はフォトショップでもできますけど、原則は「製版→印刷」のプロに任せるべき領域ですね。それ専用の高性能なソフトを使いますし。このあたりのワークフローは以前にプリントアウトしたものをお渡ししたことがありますが、こちら(大容量のpdfファイルのため、低速回線の方は注意)をもう一度読み返してみてください。 実際6色〜8色のインクを使って上質な紙にプリントする家庭用プリンターのほうが、書籍や雑誌などの4色インクを使った「商業印刷」よりは色域が広いのでずっときれいに出ちゃうわけです。「RGBプリンター」なんでCMYK変換を意識する必要ないですし。 |
【ゆ】 | コストの問題あるからね〜結局印刷というのは、原盤よりだいぶ落ちるわけで、だから原盤をしっかり撮れと、いわれるわけよね。腕がコストダウンなわけ。 ポジもそうだけど、デジタルカメラではよけい、印刷の可能な色の領域以上の情報があるわけでね。 |
【こ】 | 「腕がコストダウン」・・・名言ですね(笑)。 とにかく今までとは違い、大判プリントにかかるコストがものすごく安くなりますので、写真展などでの見せ方が変わってくるかもしれないですね。 |
【ゆ】 | そうだね。コスト安くても、実際プロの現場では、やる人が利益をとるのでどうだかね。自分でできる範囲なら、段違いに安いね。安い1000円とかいうプリントの販売が可能になるかな。 俺のデータをいじる腕が上がれば、デジカメからなら、比較的容易だろうけど、スキャンした画像をプリントするのは、ちょっと腕がいりそうだ。スキャナーって印刷領域のデータなんだね、結局。 |
【こ】 | ポジと違いデジタルデータだと、「カンパケデータ」で持ち込めばそりまま印刷するだけなんで「利益を取る」段階がすごく減って安く上がるわけです。そのカンパケを作るためには、おっしゃるとおり自分でやらなきゃいけないんですけどね。 スキャナーに関しては自分は専門外ですけど、仕事などでたまに使っている感覚では、やはりフラットベッドやフィルムスキャナーではだめで、ちゃんとしたドラムスキャナーでスキャンしなきゃ、という部分があるかと思います。 |
【ゆ】 | いろいろ情報あるね。こうすけさん24インチ、無駄じゃないでしょう〜 僕、23インチですけど、いじった画像と、元画像とかならべたり、ホント便利ですよ〜〜 |
【こ】 | いやもう、別次元ですね。今までのモニターと並べてツインモニターにしようと思っていたのですが、とりあえずその必要はないみたいです・・・まあ、新しいモニターが大きすぎて並べるスペースがない、というのもあるのですが(笑)。 一般的な縦横比のモニターの場合、フォトショップのメイン画面で1つ、ツールパレットで1つのモニターを並べると作業効率が上がりますけど、ワイド画面なんでその必要性も少し減りますし。 |
【ゆ】 | 話変わりますが、先日某出版社で、デジカメの印刷テストなどやりまして・・・ 1DS―マーク2とか、EOS-5Dとか・・・いや〜高級機になればなるほど、地味目に見えるのは、セッティングもそうだけど、情報が沢山あるということなんですね〜〜色1つとっても、沢山あるから、ゆるやかに変化するのでコントラストがなく、フラットにみえる。ついでに奥行きまでなくなる。 2/3CCDのある種アマチュア向きの奴は、途中の情報がない。それが逆にぱっとみ、きれいに感じる。へんな感じだな〜しかし僕みたいに自然を撮ってるカメラマンは5D以上いらないね、データ量としては、色の再現性は多少違うけど。 |
【こ】 | フラットなものは情報量が多いから、後から「とんがらせる」ことも容易ですけど、最初からとんがっているものは、もうどうしようもないんですね。情報量が少ないところでいじると破綻がすぐに起きてしまいますね。 |
【ゆ】 | レンズに関して あと、レンズはデジカメでは、ホント大事そうだね。もっとも水中写真派の僕らって、デジ用レンズのない、マクロと超ワイドがメインだからまいるよね〜〜 早くマクロもデジ化しろよな!! |
【こ】 | 新しいニコンの105マクロなんかは十分にデジタルを意識した設計になっていると思いますよ。本当のマクロ域(近接撮影)では効果の薄いVR(手振れ補正)のために大きく・重く・高価になってしまっていますが。 あと、水中領域で使うレンズではシグマの対角魚眼とともに特殊用途ですが、円周魚眼もデジタル対応ということでマイナーチェンジしています。 実はこのレンズ、APS-Cサイズのデジカメに1.4倍テレコンを介して着けるとほぼ対角魚眼になる、という裏技があったりします。 |
【ゆ】 | 下記トキナーレンズについてコースケさんに質問なんだけど・・・ 確かに水中ではおもしろいかもしれないけどさ・・・いままで、ポジとかネガとか実体のあるもので撮影した場合、人にみせるのに、ポジ上で写真が撮れてないといけない部分があった。トリミングの可能な範囲まで考えて写真えらべば別だけどさ。デジタルになると、またちょっと違うよね、レンズに対する考え方も・・・ 同じッCCDならよれないから、ズームして、なるべく大きく撮るのはいいけど、2/3とフルを比較した時、同じ距離から、5Dで普通の対角線魚眼でとるのと2/3は、このズームの10mm側で撮ると、同じ多きさで写るわけだ。けれどデータ量は違うよね。このズームでは1.7倍なので、最大にズームして大きく撮っても、同じ距離だと、5Dをトリミングしたときと、そうかわらなくない? もちろん遠近感は、ワイド感がへるから、感じはちがう、多少。でも元々遠近感のおおげささが、欲しいし、水中に向くから、魚眼なんか使うわけだよね。 ズーム買って、いろいろやるんなら、フル買ったほうが得な気しない? デジの場合ボディーがフィルム(ソフトもそうだけど)なんだし・・・ |
【こ】 | まずAPS-Cはあくまでも「フルサイズをトリミングしたもの」なので、ワイド側ではまったく不利になってしまう前提があります。ただまぁ実際問題フルサイズのカメラは高価なわけで(笑)。アマチュアの自分の場合などワイドをとる機会が現状かなり少ないので、ワイドの新調はまだ様子見だったりしますし・・・費用対効果があまりに悪すぎて。 またデジタルの場合のデータ量としては「フルサイズとしての画素数」「フルサイズをAPS-C相当までトリミングしたときの画素数」「APS-Cの画素数」での比較が必要ですし、「画角」「焦点距離」「遠近感(パース)」まで考えているとあまりにややこしくなるんですが・・・結論としては「ワイドはフルサイズ」なんですけど(笑)。 (このあたりは掘り返しだすと、またあらためて考察すべき分量になってしまいます) トキナーの魚眼ズームというのはやっぱり感覚としては「コンデジ」の延長だったり、「セットレンズワイド側の変態バージョン」であって、正統派ではない・・・少なくとも作品作りのためのものではないと思います。 |
【こ】 | 新製品情報など 雄輔さんが幼魚図鑑の真っ最中であまり時間が取れない、とのことなので、以下は自分が水中写真関連のニュース・新製品やパソコン周りのことをお知らせします。 アンティス イノン ニコン トキナー ただし超ワイドの魚眼、しかもズームということで、ポートとの相性はかなりシビアになるのではないでしょうか。 |
【こ】 | パソコン関係(ハード) 先月、「パソコン買うならもう少し待って」と書きましたが、インテルの「ペンティアムシリーズ」の後継となる「コア2デュオ」ですが、単体での発売が8月、一般的なメーカー製パソコンに搭載されて発売されるのは秋から冬になりますね。 というわけで、「コアデュオ」(先行発売されている、本来はノート用CPU。ただし性能は現状ハイエンドクラスで、「インテルマック」に積まれているもの。)でパソコンを1台組み上げてみました(ちなみに初めての経験です)。なんというか・・・異次元のスピードですね。CPU以外にもいろいろと速くなる工夫はしていますが。 また、モニターを新調しました。 でもいいのではないでしょうか。自分の場合HDV(ハイビジョンビデオ)がネイティブサイズで見れるということで24.1インチにしましたが。 このモニター(+ソフト)による「ハードウェアキャリブレーション」は本当に簡単でした。しかも通常の「ソフトウェアキャリブレーション」より精度はかなり高いようです。 |
【こ】 | パソコン関係(ソフト) ここをお読みの皆さんは「フォトショップ」(エレメンツを含む)をお使いの方が相当多いかと思いますが、「重い」「動きが鈍い」と感じていませんか? もともと重いソフトの上に、デジタルカメラの画素数はどんどん増えていて、当然ハンドリングも重くなってしまいます。(画素数は増やせばいいってもんではないんですけどねぇ・・・) そこで少しでもフォトショップを快適に使うためのコツを・・・。 (ノートパソコンは液晶モニターの質も含めて写真を扱うメインのパソコンとしては荷が重過ぎるので除外します) フォトショップはメモリーでは足りないところをハードディスクに一時的に記録します(ページファイル、一時ファイル・・・Windows本体なども同じようなものですが)。従って扱っているデータがメモリー容量をオーバーした場合、CPU-メモリー間より大幅に通信速度が遅いCPU-ハードディスク間でデータがやり取りされるため、どうしても重い動作になってしまいます。 ですからまずとにかく、メモリーを増やしましょう。フォトショップを快適に使うには最低でも1GBはあったほうがいいです。2GBあればかなり快適です。フォトショップの設計上、3GBまでは効果があります。 現在最も多く使われていると思われる「DDR SDRAM」は1GBで1万円程度です。これでかなり幸せになれるかと思います。 また次にハードディスクにこぼれた場合、少しでもハードディスクとのアクセスが速くなるように設定します。(ただしこれはOSの入っているハードディスク以外のハードディスクを内蔵している場合にほぼ限定です) フォトショップの「編集」→「環境設定」→「プラグイン・仮想ディスク」と開いていくと、デフォルトでは「ディスク1」が「起動ディスク」になっているかと思います。これを別ハードディスクのパーティションに指定しなおします。OS、フォトショップ、データを扱っていてフル稼働の起動ディスク(Cドライブ)から、一時ファイルを切り離すことによってかなり動作が軽くなります。この仮想ディスクは決して大きな容量のものである必要はないので、速度は遅くてもちょっと古いものでも効果が出るかと思います・・・もちろん速いものに越したことはないんですが。ただしUSBなどによる外付けのハードディスクでは、そもそもUSBの通信速度が決して速くないので、効果は?です。 またもっと欲をいえば、仮想ディスク以外にデータを保存するハードディスクも別であればなお可ですね。 また、内部にハードディスクを増設していない場合、同じハードディスクでも別パーティションを切って、そこに仮想ディスクを割り当てると・・・まぁ、気持ち程度は速くなるかと思います。 現在、内蔵ハードディスクは250GBで9000円しません。この機会に1つ増設してみませんか。 (ご意見・質問は豪海掲示板にどうぞ) |
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