南国通信 楽園からのらくがき 豪海倶楽部  

潔くマクロ三昧

夏真っ盛りですね。

と、言うことはパラオは雨季真っ盛りです・・・

まあ、そうは言っても一昔ほど荒れることもなく、ここ最近も順調に外洋に出れているんですが、それでもさすがに毎日絶対外洋でダイビングできると言い切れるほどではなく、そりゃ中には雨風強くて不幸にも内湾で潜らざるをえない日も出てきます。

特にこの時期はビギナーさんが多く、パラオ=大物天国というお決まりのパターンで毎日潜れると信じて疑わない方々がたくさんいらっしゃいます。そのようなお客様にブルーコーナーやマンタを諦めてもらうのはしょうがないとは言えなかなか心苦しいものがあります。

以前天気が悪かった時にお客様から『なんで南国なのに天気悪いんですか?』ってなかばキレ気味に質問されたことがありましたが(笑)確かに僕らが普段メディアで目にする南国風景はいつも痛いくらいの日差しが降り注ぎ真っ白なビーチにヤシの木が林立していて・・・

普段からテレビや雑誌でそういうありきたりな南国の絵を見せられているうちにいつしか「南国は毎日晴れていて雨は降ってもスコールだけ」とかそんなイメージが定着しちゃうんでしょうね。メディアの力って怖いですね〜。それに乗っかって商売している僕らも人のことは言えませんが、たとえどんなイメージで飾り立てようとも実際目にするその光景が現実なのですよ。

ここは一つ荒れている時の逃げ場所的なポイントであまり近寄らせてくれないナポレオンや濁った中で生霊のように浮かび上がるグレイリーフシャークを求めてひたすら泳ぎ回るよりは潔くマクロ三昧で潜りましょうよ、その方が絶対楽しいから!

なんて「オレは大物にしか興味ねぇんだ」という層のダイバーさんはおそらくこのサイトは見ていらっしゃらないと思うのでちょっと強気に言ってみたりして…

さてさて、そのマクロの中でも外洋でハナダイ三昧のマクロというイメージがパラオのマクロですが天気が悪い時によく潜る内湾の泥地も面白いですよ。

たとえばこんなの。

こいつはうちの船着場から程近くの所にいるモエギハゼ属の一種です。ちなみにどんな天気でもまず潜れないということは無い場所にいます。棲息水深も-30mとまあまあ普通に狙える程度の水深にいてくれるのでありがたいですね。

そしてさらに近いところではうちの店の前。そりゃ近すぎですね・・・

でもね、こんなのがいます。

カスリハゼ属の一種です。

ヤバいです。カッコ良すぎ。長く伸びた背びれはオスだけに見られるものでメスはわりと地味。いやいや、オスを立てて控え目にしていると言うべきか・・・

こんなのが手軽に狙えるんですから侮るべからずですねぇ。実は今回なにを書こうかかなり迷っていて、ようやくこのネタに落ち着いたんですが手元に写真がない・・・

で、とりあえず今日ちょこっと2箇所で1時間くらい潜って撮ってこれたくらい。

ね、お手軽でしょ?

(雄輔さん、ごめんなさ〜い! 今月ちょっとバタバタしてまして・・・)


遠藤
遠藤 学

1973年生まれの東京人

学生時代に所属していたダイビング部のOBである現オーナーにサラリーマン時代の1/8の年俸でヘッドハンティングされ、パラオに移り住んで早9年目。

七色の技を繰り出す怪しいガイドで独自の地位を築くも、年々ハードルが高くなるお客様のリクエストに応えるため日々技の開発にいそしんでいる。

次の目標はバショウカジキ。うまく魚が技に反応すると「来た〜」と、言うより「食ったぁ〜」と叫んでしまう釣りバカでもある。

ミクロネシア・パラオ

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