ゆうすけ的エッセイ 豪海倶楽部  

絵作り

今年の夏に、本部のハジメちゃんの所で撮影した、セダカギンポの幼魚? 若魚かな。3cmぐらいでした。1本目に見つけたとき時間切れで撮影できなくて、わざわざもう1回行ってもらって撮影しました。

これより小さい幼魚は、こんなふうにサンゴの上にでてこないで安全な中で暮らしています。このサイズになると、ここは僕のなわばりだ〜い!って、言いたいらしく、周りに恐いのがいないのを確認しては出てきます。まだ、きょろきょろ、周りばかり見てて、すぐ逃げ込みますから、撮影は時間かかりますけどね。理想的にはピンクのサンゴのど真ん中に、すわってくれればいいのですが、逃げ込み口が、遠くなるのでなかなかしません。はは!

2枚目の写真ですが、もともとの画像より両方ともトリミングしております。原版はもっと引いて(大きな範囲を)撮ってます。多分雑誌見開きぐらいにむく写真かな。で、450ピクセルで、ゴウカイではみせるので、トリミング。それでも、ねらいは、サンゴのある風景の中の、セダカ君です。

でも写真サイズがあまりに小さいから、2枚目の写真は、よりトリミングしたほうがいいかなという奴。UP写真ですね。図鑑ならこれですね。ま〜1枚目の写真より、セダカギンポ君がわかっていいかな?

で、3枚目が元画像です。450ピクセルだと、意味のない写真かもですが…。

しっかり撮れてれば、このくらいトリミングできます。たとえ印刷でもOKです。

だから、どこまでも、UPにする意味が、僕にはいまいちわかりません。もちろん、UPにすればするほど、ボケますから、そういう意味はありますが、f値を開く、小さくしてもボケますし。

1枚目ぐらいなら、サンゴ礁のセダカ君という意味でも使えるし、2枚目のUP写真も作れます。

ちょうど、同じ距離から撮った、60mmと100mmぐらいの差かな〜〜。

距離は銀塩だろうと、デジタルだろうと、ちゃんと近づいた方がきれいです。デジタルのが、この距離に強い、より遠くから鮮明にとれるかな?という気がしてますが、まだ印刷とか試してないのではっきりいえません。

水中写真でまず第一に教えるのが、近づいて撮れ!なんですね。UPで撮れとはちがいますよね。で、デジタルでマクロ使ってる人は2/3に100mmつけてる人が多いんだけど、60mmでいいんじゃないかな〜安いし、コンパクトだし、ピントも厚いし(よりUPにしないから)結局簡単だし…。銀塩に換算すると100mm相当ですから。

で、次にもっと本当に、50cmぐらいしかよれない、小さな魚とかをある程度UPにするために、僕ら銀塩が、1.5倍のテレコンをかませるサイズ。例えばベニハゼぐらいの大きさかな。こんなのを撮るために、60mmにテレコンいれるか(安い)、100mmマクロ買ったらいいんじゃないかな〜〜。

ベニハゼとかUPで撮るために、最初200mmマクロとか使ったんだけど、ピント薄いし色の出とかも、1.5倍テレコン+100mmマクロの方が、きれいだったんですね。

銀塩でいうと、いきなり、1.5倍テレコン+100mmマクロを使ってんだよね。それでも、100mmマクロ相当のピントがあるから、イージーなんだけど。

陸の世界でいう、人を撮るときの望遠アテチョンっていうやつで、1番イージーに流れてるっていう意味でたしなめてんだけど、近づいて被写体との会話なんかから、なんかが生まれるなんてのもあるんで…。

あんまり最初から、望遠だと近づく努力とか、なくなっちゃうんだよね。

ま〜1度、なぜUPにするのか、そしてそこから、引いていく、UPじゃなくする、そんな中に絵作りがあるのではないか、考えてみてください。


Yusuke
吉野 雄輔

水中写真家


吉野雄輔フォトオフィス:
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