ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ | 豪海倶楽部 |
コンデジ奮戦記(3) コンデジ奮戦記は3回目を迎えました。 あと2回くらい引っ張れるかと思ったのですが、急遽今回で終了することになってしまいました。私にコンデジを貸してくださっていた方が、予想外に早くダイビングに復帰されたのです。これはとってもハッピーな出来事なので、喜んでご返納。これからは、本来の持ち主の方に頑張って撮って頂きましょう! さて、3回目は「ハゼ」です。 困った事に、ハゼにはいろんなタイプがいて、なかなか「ハゼの撮り方」なんて一口に言えませんでした。それに八丈島は、正直言って、そんなにハゼの種類が見られる方ではないのです。 まずは、一番ポピュラーなハタタテハゼ。 巣穴は持っていますが、普段は巣穴から出てペアでホバリングしています。最初、これを青抜きで撮ろうと思って頑張ったのですが、全てピンボケになりました。原因と思われることは、多分2つ。遠くの海を背景に、ひょいひょいと動かなさそうに見えて結構動くハタタテハゼ。オートフォーカス機能が、どこに焦点を当てて良いのかわかってくれなかったみたい。そして次に、いつも悩まされる明るい場所でのスローシャッター。明るい海を背景にすると、なぜかストロボを減光し、シャッタースピードを遅くしてしまうこのカメラ。せっかく何枚かピントが合っていても、見事にぶれぶれでした。 仕方がないので、壁の近くに巣穴を持っているハタタテハゼを追い詰める作戦に変更。巣穴の近くに追い詰めると、離れて遊びまわっていたペアも、急に仲良しこよし。壁の近くなら背景にピントが合っても、ハタタテハゼの方にもピントが合います。さらにちょっと暗がりの場所であれば、ストロボもしっかり光ってくれます。 最初に思っていた絵とは違いますが、これで何とかペアを撮ることができました。巣穴に飛び込まれてしまったら失敗ですが、クロユリハゼの仲間は、この方法が無難かも。 次に、これもポピュラーなクビアカハゼ。 これも最初に撮ったのは、全滅でした。これは、多分ズームを使ってしまったせい。近寄れないと思うと、どうしても使いたくなりますねぇ。これは改めて使用禁止。で、とにかく自力で寄れるだけ寄る…という一言に尽きますね。 頑張ったのですが、うーん、さすがにこれは外部ストロボがあったら良かっただろうなあと思いました。あるいは、マニュアルで光量調節できれば。ずいぶんと近寄って撮っているのですが、全体的に明るい場所にいるため、ストロボが若干減光しているように感じます。これはハタタテハゼみたいに暗い場所へ追い詰めることはできませんもんねぇ。 共生しているエビちゃんは、ハゼの方にピントを合わせ、半押ししたまま出ていらっしゃるのを待ってシャッターを押しました。 最後に、同じハゼと言っても、全然違うベニハゼの仲間。 こちらは元々暗がりにいるので、ストロボが減光してしまうという心配は無さそうです。コンパクトだから周りの岩につかえるということもなく、静かにアプローチすればかなり近寄れそう。しかも動かないタイプですから、ピントも合わせやすそう。 が、新たな難関が待ち受けていました。 液晶画面の中のどこにハゼがいるのかわからないのです。ハゼが小さすぎるのと、周りに色と似ているのとで。ものすごく近寄っているので、今さらカメラを外して場所の確認をするわけにもいきません。こんな近くでカメラを振り回したら、ハゼは絶対逃げてしまうでしょう。どうしても場所を確認したければ、後ろへ遠のいて、遠くからハゼを見直すしかありません。肉眼では見えるのに、その場所からカメラを構えると、どうしてもハゼは見つかりません。 肉眼で確認しながら、カメラを構えたまま、少しずつ近づいて、どこかの地点で液晶画面内にハゼを見つけようとしても、これがなかなかどうして。 これは、かなり悩みました。 考えた末、対策として徹底的にハゼの周りの岩の模様を覚えることにしました。近くに付いてる海綿の色や形、岩の凹凸。それとハゼとの位置関係を覚えて、ここにいるはず!と信じて近づいていくのです。これで、やっと最終的に液晶画面の中でハゼを見つけることができるようになりました。見つけてしまえばこっちのもの。あとは撮り放題でしたよ。 さて、新年号は、気分を新たにデジイチへ戻ります。 |
水谷 知世 昭和40年代生まれ 兵庫県出身 一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談) 伊豆諸島・八丈島 レグルスダイビング 〒100-1511 東京都八丈島八丈町三根1364-1 Tel/Fax:04996-2-3539 http://www.edit.ne.jp/˜regulus |