ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ | 豪海倶楽部 |
私の名前 宮崎の田中先生から「新しいお薦めの図鑑が出ましたよ〜」とのお知らせ。ベラとブダイがいっぱい掲載された洋書です。著者はミハエル(マイケル?)スコット。あれ?何だか聞いたことのある名前?? さらに田中先生から「ところで、巻末のクレディットに面白い名前を発見しました。それは Tomoshibi Mizutani さん。写真を2枚出していますよ。初めて見るニックネーム(?)」と言われ、思い出しました。でも、なんで Tomoshibi Mizutani?? 昨年の夏、突然このスコットさんからレグルス宛にメールがきて、「トモシビイトヒキベラの写真を持っていませんか〜??」と尋ねてきたのです。私たちの知り合いからの紹介だと書いてありました。なにか出版しようとしていると書いてありました。どこの国で何をやっている人なのか、詳細はよくわからないけど「あるよ〜、好きに使って〜」と何枚か送ってあげたのでした。 まさか、こんなちゃんとした図鑑に使われるとは夢にも思わず。 話は変わりますが、皆さん、撮った写真データはどのように整理・保存されているのでしょうか? ゲストの方の話を聞くと、だいたい撮った場所や日付別にフォルダーを作り、そこへデータをボンボンと放り込んでいるようです。どちらかと言うと、思い出アルバムを作る発想ですね。その人にとって、場所と日付がわかれば、そのフォルダーの中にどんな写真データが入っているのか思い出しやすいのでしょう。でも、現地ガイドはそういうわけにはいきません。だって、場所なんてほとんど八丈島だし。日付がわかっても、その日に何を撮ったかなんて思い出せないし。 で、どうしているかと言うと、私の場合、できるだけファイル名に種名を付けています。フォルダー名は「ウミウシ」、「エビカニ」、「カサゴ」、「ギンポ」というように、大雑把に分類しています。 例えばトモシビイトヒキベラの写真は、「ベラ」フォルダーに入れてあります。その中にtomoshibi1.jpg, tomoshibi2.jpg…といった感じ。スコットさんに写真を依頼された時も、そのデータをそのまま引っ張りだしました。 ただ、その時、ふと考えたのです。 きっと、スコットさんのところには、たくさんの人たちからの写真が集まっているに違いない。あとあと、どれが誰の写真か、わからなくなると大変なんじゃないかしら? 今思えば、中途半端に気を利かせてしまったのです。私は、元々のファイル名に自分の名前を付け加えておきました。 昔から豪海倶楽部をご愛読してくださっている方は覚えているかしら? しかし、日本語を知らないスコットさんには、tomoshibiっていうのが、魚の名前なんだか、人の名前なんだかなんて、わからないですよね〜!! スコットさんの依頼メールには、トモシビイトヒキベラのことをCirrhilabrus melanomarginatus と、学名で表記してありました。気を利かせるなら、ファイル名をmeranomarginatus_mizutani_1.jpg としておくべきでした。もちろん、私から送ったメールには Tomoyo Mizutani と署名を入れてありましたよ。けど…、偶然ですが、tomoshibi とtomoyo …、よく似ています。ファイル名がそのまま私のフルネームだと勘違いされても仕方ないですよね〜。 せっかくだから、これからニックネームを Tomoshibi Mizutani にしちゃおうかなぁとも思ったのですが、やめました。ダイバーの皆さんなら、トモシビイトヒキベラを連想してくださるかも知れませんが、八丈島でトモシビと言えば、光るキノコです。なんだか、また誤解が誤解を生みそうです。 肝心の図鑑ですが、正式には「Wrasses & Parrotfishes, The Complete Illustrated Guide to Their Identification, Behaviors, and Captive Care.」というタイトルです。ブダイとベラの図鑑。アクアリスト向けで、お魚の種類別に必要となる水槽の大きさや飼育時の注意点が書かれていて面白いです。まだ日本ではあまり出回っていないようです。店に見本が置いてあるので、興味があったらご覧くださいまし。 |
水谷 知世 昭和40年代生まれ 兵庫県出身 一見、負けず嫌いで男勝りというイメージだが、実は繊細な女性らしい一面を持つ、頭の回転はレグルス一番!!の頼もしい存在である。(レグルス親方・談) 伊豆諸島・八丈島 レグルスダイビング 〒100-1511 東京都八丈島八丈町三根1364-1 Tel/Fax:04996-2-3539 http://www.edit.ne.jp/˜regulus |