少し前のテレビ番組で、いかにもセレブを気取った、あるいは自称グルメのタレントを集め、いろんな食べ物を食べさせたうえで、どれが高級品でどれが安物かを当てるというクイズをやっていました。

ものすごく高級なコンペイトウとスーパーで買ってきたコンペイトウを同じデザインの器に盛り付けて出したり、高級レストランで出されているブイヤベースと、インスタント食品を組み合わせて作ったブイヤベースを出してみたり。絶対的な自信を持ってインスタント料理を味わいながら「これが本物です、だって味の深みがちがいますもん！！」と言っている様子は、本物を食べる機会のない庶民には、とっても面白かったはず。やっぱり、高い金出せば良いってもんじゃないんだよ。安くて美味いのが一番！と、日頃強がって言っている言葉が、公の場で認められたような気分になります。

最近、写真の世界が、何となくこれに近いものを感じることがあります。

銀塩と、一眼デジタルと、コンパクトデジタルと。

つい先日のニュースで、遺跡を撮影するために必要なフィルムが、需要不足のために激減して問題になっている、という話が出ていました。何で遺跡？と思ったのですが、遺跡の記録写真というのは、できるだけ後世に長く残す必要があるので、フィルムが一番良いのだそうです。CDやDVDは、耐用年数という観点からみると、まだまだフィルムに及ばないのだとか。

確かにね〜、大量のデータを一瞬にして失くし、何度泣いたことか。今では、どんだけバックアップ取っときゃ良いねん？？ってくらいコピーを取りまくり、どこに何があるのか、わけがわからなくなっています。

しかしね、カメラユーザーの大半は、自分が死んだ後、子供の世代、孫の世代にまで残しておきたいなんて思うような写真データーは持っていないはず。一度ブログにでもアップロードしてしまった後は、とりあえずパソコンに突っ込んであるけど、見直すことなんて滅多にない・・・という方がほとんどのようです。

でも、写真のクォリティーが落ちるのでは、と思われる方もいらっしゃるかしら。

そうですね〜。落ちるてるのかも知れませんね〜。

でも、少なくともマクロ写真だったら、わかんないですよ。わかんなきゃ良いじゃんって思ってるんですけど、ダメ？

イチデジはおろか、コンデジ写真も、ずいぶんフォトコンの上位に上がってくるようになりましたもの。少なくとも、マクロ写真をネットで流す分には、関係ないでしょ。

ちなみに、次の4枚のうち、半分はイチデジで、半分はコンデジです。

そりゃ、レンズが違いますからね、背景のボケ具合とかよ────く見ればわかるかも知れないけど、別にいーじゃーん。

実は、今度出た「ウミウシ」の本なんですけど。

あ、わからない人は、短期連載の「ウミウシと裁縫と私」を先に読んでください。

で、この本なんですが、親方の写真以外に、大勢の方に協力して頂き、八丈では見られないウミウシの写真もたくさん掲載しています。そして、私が知る限り、この協力してくださっている皆さんの中で少なくとも3名はコンデジ・ユーザーです。もちろん、掲載写真もコンデジで撮影されたもの。それぞれ複数枚協力して頂いているので、3名分で、それなりの枚数になります。

皆さんには、どれがコンデジ写真か、見破れるでしょうか？

私、「絶対見破れない！」に1,000点（←古い？）

きっと、一眼にこだわっている人ほど、わかんないじゃないかって気がする！