ゆうすけと仲間達の輪「The Buddies」 豪海倶楽部  

潜るコピーライターのアンダーウオーターズポエム

僕は泡ん子の候補生だよ、空気の精さ。
君は僕を見たことがある?

いつも一緒に息してるのに、見えないからって知らん顔しないでよ〜。
僕はね、君のことをよく知ってるんだよ。
こないだ彼女と喧嘩したとき、涙をこらえようとして僕を閉じ込めたろ?苦しかったんだぞー。そうかと思えば仲直り、大笑いに乗っけて吹き飛ばすんだもんなぁ、びっくりするよ。でもさ、後で、あー良かったって感じの深呼吸、気持ちよかったよ、えへっ。
クシャミした、前髪が揺れた?風が動いた?それも僕のしわざだよ、いつでも一緒に過ごしてるんだ。あまりにも静かに眠てる彼女のことが、心配になって口元にそっと、手の平を当ててみたことあるね?あったかい呼吸を感じて安心した君。
普段は見えない僕だけど、ほんとはいのち生命の欠片なんだよ。そう、君達の欠片。

会いに来て!さぁ、海に潜ろう!
海の中では僕が見えるよ。

行くよー!まず君の中へ旅に出る。
そーっと吸ってね、そっとだよ、おっと・・慌てないで、喉につまずいて転んじゃうから。
ゆっくりと、順番に行くよ、隅々にまで。
爪の先から髪達までが、僕を待っててくれているんだ。
あ、ハート発見!んー?バクバクと大きな音、もしかしてプチ・パニ?
ちょっと緊張しすぎだよ〜。
僕がついてる、心配しないで・・、落ち着いて、落ち着いて。

わぁ、お日様みたいに真っ赤な血だなぁ。
流れに乗るよっ!やっほぅ、急流すべりだーい。
現在お腹を通過中、今日はゴロゴロしてないな、よしよし調子Goodだぞ。
足は元気にフィンを漕いでる、僕も一緒に手伝うよ、ギッコンギッコン。
ふぅ、ちょっと消耗したぁ。。
こらー、手で水をかいたらダメじゃんかー!わはは〜、もっと練習だね。

身体中から小さな"ありがとう"がいっぱい聴こえるよ、嬉しいな。
髪の毛も喜んで波と遊んでる、もぅ折り返し地点かな・・。

あれ?あれれ?胸のとこ、なにかモヤモヤがあるみたいだよ。
そういえば目のうしろも赤くなってた・・、あんまり眠ってないだろ?
もしかして又、彼女と喧嘩したのかい?かくしてもダメさ。

君の心の色だとか、気持ちからでる香りとか、いろんなものが感じられるんだ。
誰かに伝えたい絵を見つけたよ。
優しい色で描かれた風景、君は誰かと寄り添っている。
少し曇ってぼやけてるけど、ほんとの気持ちは、ぼかさないこと!

そろそろ空へ帰る時間だ。はやいなぁ・・。
あ、待って・・。
そっと出して、僕、少しさみしいよ。
ごめん、だめだめ、出さないと君が消えちゃう。

ぷくんぷくん。。。。。 ぷくんぷくん。。。。。

まだ一瞬、そばに居たいから頬に戯れつく。
うん、でも、いくよ・・。
耳元でカラン・コロンって合図をするね。
そしたらさ、音を追いかけて空を見上げて。

見えた?!
ほら、僕だよ! 見て!
泡ん子になったよ。。
やっと見つめあえたね。。。
ずっと待ってたんだ。

だけど・・・、もう、行かなきゃ。
ちょっとだけ、サヨナラじゃないけどサヨウナラ。
君が心に隠していた絵を、光の珠に映してあげる。
暖かかったよ、君の中。
輝いていたよ、君の想い。
だから僕も、キラキラと手を振りながら空へ帰れる。
ありがとう。

僕はね、僕だけれども僕達なんだ。
空気の精はみんなでひとつ。
君達の中を旅したあとは、大きな空気に帰ってゆくの。
泡ん子になった僕達は、空気にとけて大きくなるの。

みんなの想いを持って帰るよ。
みんなの想いを持って戻るよ。
君もみんなと繋がっている。
さっきの小さな"サヨナラ"は、新しい僕の"ただいま"さ。
いつでもそばに居るからね。

忘れないで・・、また海で会おう。。。。

ぷくん。


仲
JUN-P(仲 純子)

大阪在住ファンダイバー
職業:コピーライターとか

1994年サイパンでOWのライセンスを取得。

宝物はログブック。頁を開くたび、虹のような光線がでるくらいにキラキラがつまっています。

海に潜って感じたこと、海で出会った人達からもらった想いを、自分のなりの色や言葉で表現して、みんなにも伝えたいなぁ。。。と思っていました。そんな時、友人の紹介で雄輔さんと出会い、豪海倶楽部に参加させていただくことになりました。縁というのは不思議な綾で、ウニャウニャとやっぱりどこかで繋がっているんだなぁ・・って感動しています。どの頁がたった一枚欠けても、今の私じゃないし、まだもっと見えてない糸もあるかもしれない。いままでは、ログブックの中にしまっていたこと・・少しずつだけど、みなさんと共有してゆきたいです。そして新しい頁を、一緒につくってゆけたら嬉しいです。