ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

方言

日本でも津々浦々方言がある。

その中でも沖縄の方言はかなり独特でありオバー同士で話している会話は英語よりも判らないのである。また八重山は琉球政府時代、沖縄本土・宮古島から強制移民として移り住んだ人が多く色んな方言が飛び交うことも珍しくないのである。

魚の名前でもそうだ!

コトヒキという魚がいるが、沖縄本島では「クワガナー」と言うがこちらでは「ガチマヤー」と言う。「ガチマヤー」自体本来「食いしん坊」という意味なのであるが港から投げたものは何でも食いつく事から名付いたそうだ。

また方言では無いが!?「トガリエビス」に至っては、八重山での呼び名で「浜崎の奥さん」と呼ばれているのである。

知り合いの海人に聞くと、昔は漁に出ても古くて遅い船ばかりなので湾内でしか漁が出来無かった。大きい冷蔵庫も無い時代、電灯潜り漁で水揚げされた魚は朝売られ昼には残ってないのが普通である。

病院にお勤めの旦那さんと石垣に越して来たばかりの浜崎さんは魚好きだけど早起きが大の苦手・・・。でもそんな中、トガリエビスは昼間でも獲れる魚なので昼でも市場にも並んでいたのである。

ためしに買ったらこれはおいしい!と毎日買いに来るようになったそうでそれ以来トガリエビスを「浜崎の奥さん」と呼ぶようになったそうなのである。

うそのようなホントの話!?西表の漁師に聞いても皆知っているのでびっくりなのである。

写真はおなじみカクレクマノミ。方言名は「イヌビ」と呼ぶがこれはどのクマノミもそう呼ぶのである。

なぜ「イヌビ」なのかは判らないが同じ魚でも各地で色んな呼び名があり由来まで調べるとかなり面白い。


佐々木
佐々木 要

1970年4月9日生まれ
横浜市出身

ガイド会所属

自然が残る島を求めて西表島に移住。西表の魚達にどっぷりはまっている毎日を過ごしている。
ダイビングは小物、大物、地形、サンゴとマルチでとにかくゲストが喜んでくれる事が大好き。

趣味は釣り。
昨年から本格的に始めた「カツオ釣り」の仕掛けは貝を削って作ったお手製で遠出した帰りは鳥山探しに神経を集中させる。

数少ない自慢は60億円男「松坂大輔」を後輩に持つ事。

沖縄・西表島

ダイブラティーク

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