ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

第二話 トライ&エラー(中編)

みなさま、謹賀新年です。本年も「豪海倶楽部」ともども、鉄 多加志をよろしくお願いいたします。(笑)

では、前回の続きをお楽しみ下さい。

サラっと挙げた4つの事柄も、ある程度のレベルで完成度を求めると、無駄に長い時間を必要とします。かと言って程度が低ければ使い物にならなかったり、その人のガイドでその海を潜ってみたいと、思わせるようなガイディングはできません。「んなら、一体どこまでやればいぃのよ!?」となりますが、ハッキリ言って終わりはないのです。事実、僕らの世代で「完成形」と考えられた、某沖縄の方々を代表とするガイド陣をもってしても、未だそのスタイルは完成せず、暗中模索・五里霧中だと聞きます。

ならば、僕らは何処に向かって行けば良いのでしょうか?まずは、自分の好きなスタイルを見つけることです。スタイルが見つからなければ、好きなガイドさんの特徴を真似てみるのも手です。芸術も宗教もガイドも、まずは「模倣」から始まるのです。

もちろん、いくら好きでも自分のガイドを行っているフィールドとのマッチングもありますので、状況に応じて複合的な模倣やオリジナルのスタイル形成を図ります。例えば僕は、一番初めに有名ガイドとして認識し、一緒に潜り、そのスタイルを学んだのは小浜島のマンタの伊藤さんでした。今でこそ、視界不良のマクロダイブを信条とするスタイルを貫いていますが、もともとは抜群の透明度と大物の大好きなワイド系ダイバーだったんです。(笑)

そしてその後、様々なマッチングから今の形に至っている訳です。で「何々さんっぽいガイド」というのが認識されれば、それはガイドのスタイルの「一宗家」と言っても過言ではありません。自分がオリジナルのスタイル形成をし、その家元になるのが、ガイドの一つの到達点と言えるのではないでしょうか?それが例え「裏○○家」と呼ばれたとしても、です。

*○○にドロとか伊藤とか入れて遊んで下さい。

画像は、以前遊びに行ったアンギラでのオフショットです。場所と被写体が良ければ、それなりに撮れてしまうという作例です。


鉄
鉄 多加志

1965年生まれ
清水出身

生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。

通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保

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