ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

オヤジ

僕は少年時代に夏が大好きだった。
夏休みがあったから。
もちろん勉強なんてするわけもなく、朝から晩まで外で遊びまくっていた。

岐阜県は鵜飼で有名な長良川のさらに上流の吉田川が少年時代の僕のホームグラウンド。

川遊びの先生がオヤジであった。

川魚の釣り方や、ザリガニ獲り、飛び込み方や、渦巻きからの脱出方法など、いろんなことを身をもって教えてくれた。
水温何度か?わからないけど、30分も川に浸かっていると、全身鳥肌はたつは、唇は真っ青になる。川の水はそれくらい冷たかった。

ある時オヤジが、
「おい、かつのり、ここに腹ばいになってみろ!」
と、大きな岩を指差した。
ぶるぶる震えながら川から上がり、岩の上に大の字になった。
なんとも温かい!子供心に幸せな気分になれた。

日光で温められた岩は岩盤浴そのもの。
オヤジすげぇ〜と思った。

・・・・・・・2006年夏。
大人になった僕は海の近くに住んでいる。
夏になると、髭をはやした海のオヤジがやってくる。

海のオヤジもいろんな遊びを教えてくれる。
生き物のこと、海の不思議、水溜りでの遊び方、もちろん水中写真のことも。
話好きの海のオヤジといる時間はあっという間に過ぎていく。

僕は大人になった今でもオヤジの背中を見て遊んでいられることに幸せを感じる。

川のオヤジ、海のオヤジ、ありがとう!!


八木
八木 克憲

1970年3月生まれ
川奈在住

むか〜し昔のことじゃった。岐阜の山奥に一人の若者がおったとさ。小さい頃は山や川で朝から晩まで駆けずりまわりよった。その若者は、都会さあこがれ名古屋へ出稼ぎに行き公務員になったとさ。何不自由なく暮らしていた中、どこで頭を打ったのか?若気の至りというものか?公務員をきっぱり辞めダイビングの世界さ飛び込んじまった。サイパンに渡りMOCダイブセンターヒロの元、丁稚奉公をしたとさ。帰国後、縁あって川奈という海に出会い、腰を据え一生そこで潜り続けるのじゃそうだ。自然と戯れるのがそれはそれは楽しいのだそうじゃ。あ〜めでたしめでたし!

伊豆半島・川奈
Diving Service 川奈日和

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