「K」
和歌山県では平成8年度から12年にかけて、貴重な野生生物等選定委員会及び貴重な野生生物等分野別専門委員会を設置し、本県の貴重な野生生物や地形、地質を選定し、その状況把握、貴重性の評価を行い「保全上重要なわかやまの自然-和歌山県レッドデータブック」としてとりまとめています。
今回は、そのレッドデータブックからカスミサンショウウオをご紹介します。1〜2月ごろ産卵期を迎え、川の近くにある流れの無い水溜りや水路などの落ち葉の下に棲んでいます。
卵嚢とセットで。
産み付けられた卵嚢は一ヶ月ほどで孵化します。幼生時代は水中でエラ呼吸をして暮らし、成長するにつれ肺呼吸になり陸上で暮らすようになります。成体になり数年後産卵のためまた水辺へ戻り産卵します。メスが産卵した卵嚢に複数のオスが放精し体外受精します。
その後メスは水辺を離れますがオスはしばらく卵嚢の近くにいるので、卵嚢を見つければ数匹のオスを確認できます。見つからない時は、息継ぎのため水面に出てくるので、怪しい水溜まりを見つけて、じーっとまてば姿が見れるかもしれません!!
アメリカザリガニなどの外来種によって捕食され数が減少していたり、産卵場所になる水辺や森の環境が、本来守るべき人の手によって工事などで破壊されているのが現実です。絶滅危惧種のサンショウウオなので見つけても持ち帰らないようにしてあげて下さい。
今後増え続けてくれることを心から願っています。
謹賀新年
皆様、新年明けましておめでとうございます!!
ついに2012年がスタートです!!
写真は、輪と輪が繋がりあう頑丈な鎖にサンゴが覆い被さっている写真です。
この鎖とサンゴのように、人と人との繋がりが生み出す硬い絆を今後も絶やさないよう、多くの方々の想いや願いで包み込まれた、頑丈で温かい気持ちを忘れずに、日々精進していきたいと思います。。
アスファルトを突き破る雑草のように、鎖を覆うサンゴのように、力強く生きていきたいと思います。
今年も宜しくお願い致します。
雪景色
串本では毎年恒例、海霧が早くも見れています。
山奥で放射冷却により発生した霧が、川を伝って下流へと下り、海水との温度差と太陽の日差しで濃くなり海面に立ち込めるという幻想的な現象です!!
今年も残り僅かとなりました!!
12月に入りいろんな場所でド派手なイルミネーションや楽しいクリスマスソングが聞こえてきます!!
しかし!そんな賑やかなクリスマスムードが漂うのは陸上だけではありません!!
水中でも耳を澄ませば、いろんなメロディーが聞こえてきます。。。
パチパチ♪ガリガリ♪ちゃりんちゃりん〜♪etc
クリスマスを感じさせるようなシュチエーションが、いろんなところで見れています!!
雪の結晶のようなヒドロ虫畑で、身を休めているセボシウミタケハゼです。
このハゼは雪の上で顔が赤くなっている、あどけない子供のように思えてきました。
皆さんも、枕元に靴下を置いて寝ていたあの頃を思い出し、初心を忘れず笑顔の絶えない毎日を送って下さい〜!!
串本海中フォトコンテスト
ご応募期間:12月1日〜12月15日(必着)
子供たち
皆さんご存知!クマドリカエルアンコウygです!!
人気の魚ランキングには必ず上位に食い込むくらい有名な魚で、見た目や動きの可愛さがダイバー
を引き付けます。
クマドリという名前は歌舞伎の化粧法「隈取」からきていることもあり、顔の血管や筋をオーバーに表現するために描かれたといわれてる化粧のような定番パターンから、クロやオレンジなど数カラーいます。
成長するにつれツルっとした体からイボイボがでてきますが、これは水墨画の隈取法という彩色時に濃淡を使って対象物の凹凸を現す技法から?きてるかどうかはしれませんが、成長するにつれ体が凹凸になるクマドリカエルアンコウにぴったりの表現だと思います。
そんな誰もが知っている人気の魚が増えることを願ってます!!
おまけ
黒潮の支流が流れ込む串本エリアではいろんな生物が中層でプランクトン生活を送っています。
クラゲ、魚類、甲殻類、etc・・・。
食物連鎖の底辺と言われている、プランクトン生活を送るスケスケ生物たちは、魚類にとって動かなくても流れてくる貴重な餌となります。
中層で口をパクパク動かしている魚たちを見かけたら目を凝らしてみて下さい。
エビっ子が流れてきてるかもしれませんよ〜!!
安全停止中もお楽しみ下さい!!
人面蟹!?
近頃、秋を感じることが多くなってきました。
気温の変化、虫の鳴き声、夕焼け、日没時間・・・etc
夕焼け後のこやけ写真です。
ということで日が沈みナイト情報です。
闇雲に潜り続けていると見慣れた生物でも普段と違って見えてくることもあります。日中は砂の中で休んでいる、写真のコブシガニの仲間ですが夜になると食料を求めて動き回ります。このカニ、甲が拳のように丸くゴツゴツしている為、このような名前になったんだと思います。そんな拳のような甲を良く見てみると、無理矢理?ですがミッ○ーマウスのような顔が見えます。
撮影中、砂の中に潜り始めました!!
徐々に砂の中へ!!
後少し!!
眼だけになりました!!
皆さんもいろんな生物をじっくり見てみて下さい!!
人面生物に出会えるかもしれませんよ〜〜!!!!
ガラス工房
夕焼〜け小焼け〜のアカトンボ〜♪
おわれ〜てみたの〜は〜何時の〜日〜か〜♫。。。
最近アカトンボの姿をよく見るようになりました。
秋ですね〜!!!
と言いたいところですが台風が串本へ向かってます。。。
そんな中、今時期見れているガラスハゼの産卵をご紹介します。
この種はカラマツ類やヤギ類にペアで棲んでいる事が多く、串本ではムチカラマツやムチヤギでよく見る普通種です。写真はムチカラマツに産卵をしているシーンですが、黒くなっている場所はガラスハゼが強制的にポリプをはがし幹をむき出しにした産卵床を作り、透明な体から白い卵管を出し、ビー玉のようなスケスケの丸い卵を次々産んでいきます。
台風に負けずスクスク育つ事を祈ってます!!
がんばろう日本!!
親心
水中生物も子供への愛は様々です。
卵を産み子供が巣立つまで世話をするタイプ、卵を産んでそのまま放置するタイプ、親の体内で卵を羽化させ子供を放出するタイプなど様々です。
なかでも我々ダイバーがもっとも観察しやすいタイプは子供が巣立つまで世話をするタイプです。写真のカモハラギンポも穴の中に産みつけた卵を守り、ヒレで海水を卵に与え新鮮な酸素を与えているシーンです。近くにダイバーの気配を感じ雄叫びをあげるかのように口を開けて僕らをお出迎えしてくれます。
しかし、穴の中に入っている時間が長く、体に沢山の寄生虫が付いてしまうので、外に出て体を岩に擦り付けている姿なども見れ、親の逞しさも観察できます。
至るところで見れている、ギンポ類、スズメダイ類の子育て奮闘中な姿を見て癒されて下さい!!
●おまけ
今年に入って、マンボウ、ジンベイ、タイマイ、ハンマーリバーなど大物が続いてますので、今後も期待できそうです〜〜〜〜!!!
お豆と子供たち!!
ついに、待ちに待った7月です!!
皆さん気温の高さに参っている方もいらっしゃると思います!!
海で泳ぎたい!ダイビングがしたい!山でキャンプがしたい!!など様々な妄想を膨らまし、モチベーションを上げていると思います!!しかし、日焼けだけは絶対したくない、紫外線が気になり外へ出れない。。。でも夏をエンジョイしたい、っという方も。。。
そんな方にオススメなのはナイトダイビングです〜〜〜!!!!
夜の海は思っている以上に賑やかで、昼間休んでいるイカタコ&エビカニなどが活発に動き回っています!!しかも、甲殻類や貝類etcが移動や捕食する際に出す、パチン!カチン!コチン!などの音が昼間より響き渡り、まるで天ぷらを揚げているかのようなテンプラノイズが聞こえたり、卵から出てくる子供たち、刺激を与えると発行する夜光虫、真っ暗な水面から見上げる星空など、普段中々味わえない感じを体験できます!!
そんな、ナイトで見れるお豆と子供たちをご紹介します!!
頭のサイズは500円玉程度の小さなマメダコ!!(これでも大人です)
卵から出てきたばかりのアオリイカの子供〜!!
皆さん、今年一度は夜の海もチャレンジしてみて下さい〜〜〜!!!!
きっと良いことありますよ〜〜〜!!!!
がんばろう!東北
近頃ビーチでハナオコゼの姿をよく見ます。この魚、水面を漂う海藻などを棲家にし表層生活を送っています。そんな棲家を流れ藻といい、ハナオコゼにとってとても過ごしやすい環境です。流れ藻の中に隠れていれば外敵に襲われる確率も低く、おまけに餌となる小魚たちも棲家を求めて流れ藻に集まってきます。そんなハナオコゼも棲家の流れ藻がビーチに流れ着いてしまえばどうしようもありません。。。
しかし、この環境がハナオコゼの出会いの場となり、繁殖するためには必要なことなんです。今回の個体のように旅先で繁殖期を待つタイプもいれば、産まれた海を離れず地域密着型で子孫を繁栄するタイプがいると言われています。
流れ藻が打ち上げられた為?着底していたり、水面を彷徨っていました!!
イメージはダンゴウオです。。。笑
アクビ〜!!
水面〜!!
流離者の寅さんのような生き様をしている、トラ柄のハナオコゼに注目です!!
今後、ハナオコゼの産卵行動、サンゴの産卵やアカテガニのハッチアウトなどなど魅力満載ですので、ビールを我慢して夜遊びするのも楽しいですよ〜!!!!
産まれてました!!
このサメたちとの出会いは、漁師さんから頂いた1本の電話がきっかけでした。
「変なサメが定置網に入ったぁるよ〜」というご連絡を頂き、直ぐさま港へ車を走らせました。数分後、港へ到着し人だかりを発見!
近くに車を止め恐る恐る近づいて行くと、そこには既にノビているドチザメの姿。よく見てみると、近くに何か転がっています。。
そこにはドチザメの子供の姿が。。。お腹に子供が入っている状態で定置網に入り、運悪く上陸するはめになってしまったようです。
コンクリートの上でクネクネと体を動かす子供たちは、元気いっぱいでした!!
次々生まれてくる子供たちを、近くにあったバケツに海水を汲み、ドチっ子たちをin。その後、水族館へ嫁いで行き、今でも水槽で元気に泳いでいます!!
産まれる〜!!
出た〜!!
このサメ、卵を産むのではなくメスのお腹の中で卵を孵化させ、親の体内から栄養を得て成長し、親と同じ形をした子供がお腹から出てくる胎生という繁殖形態をとります。
貴重なシーンを見ることができました!!!
愛の形
東北地方太平洋沖地震によりお亡くなりになられた方々の冥福をお祈り申し上げます。被災地の方々、災害復旧活動にたずさわる方々に心からお見舞い申し上げます。
少しでも春を感じて頂きたく、子孫を繁栄するために一生懸命生きている生物をご紹介します。
春といえば、桜の季節です。
桜の木の下で愛を語り合った方もいるでしょう。
愛にはいろんな形がありますが、今回はヤドカリの愛の形をご紹介します。
ヤドカリは繁殖期を迎えると、ガーディングという行動を行います。この行動は大きなオスが小さなメスをハサミで挟んだまま歩き回っているという行動です。
なぜ、このような行動を取るのかというと、つかまれているメスはすでに別のオスの子供を身籠っています。このメスが子供たちを見送ったあと、つかんでいるオスはすぐに交尾することにより確実に子孫を繁栄することができるという豪快な行動です。時にはメスを奪い合う壮絶なバトルに出会えることもあります。
そんな三角関係の行方は。。
黒貝ホンヤドカリ君/左 vs 茶貝ホンヤドカリ君(ガーディング中)/右
FIGHT!!
茶貝ホンヤドカリ君、黒貝ホンヤドカリ君にメスを奪われそうです〜!!
黒貝ホンヤドカリ君にメスを奪われた〜!!
WIN!!
LOSS。。。
という感じに。。。
水温上昇
一時期、水温が低下していましたが、ここ最近、黒潮が接岸し一気に19度まで上がりました。
そんななか、ビーチではクロサギが、ウジャウジャ群れています。この魚、スズキ目クロサギ科に分類され、食性は雑食性で底生生物を好み、釣りの餌に使われるゴカイ類や、小形の甲殻類などを、ストローのような口を前に突き出し、水底の砂ごと吸い込みます。
そんなクロサギもアオリイカやカサゴ、カマスなどな湾内で見られる肉食魚の食料になり、浅場の生態系を支えています。今見れている個体は5cm〜10cmくらいが多く、昼間は海底付近を泳ぎ回っていますが、夜間は水底付近に群れ、動かずにじーっとしています。
そんな動かないクロサギたちは、危険を感じると次々勢い良く砂に潜り込みます。っというより勢いだけで中途半端に砂に突っ込んで、体はほぼ砂から出て丸見えです!!笑
ペア!!
潜りそう!!
これでも潜ってるつもりです!!
これは半分砂へ!!
昼間のダイビングも良いですが、少しお酒を我慢してナイトへ行ってみるのも楽しいですよ〜!!
おまけ
紫外線ライトを使用し撮影してみました!!
ヒゲセンボン
さて、1年で最も水温が低下する時期がやってきました!!
冬の風物詩、ウミウシやカスザメの姿もコンスタントに見れるようになってきましたが、今年はポイントによっては15度の場所も。。。川に行くと7度。。。
しかし意外に耐えれます!!笑
そんな中、ビーチで面白いハリセンボンを発見!!
最初は海藻を咥えているのかと思いましたが、良く見てみると歯茎からヒゲのような海藻が生えています!!笑
捕まえてヒゲを引っ張ったわけではないのでなんとも言えませんが、肉食性で、貝やウニ類、甲殻類などを丈夫な歯で噛み砕いて食べるハリセンボンが、
対策はお早めに
新年明けましておめでとうございます!!
今年も宜しくお願い致します!!
さて、皆さん今年の目標は決まりましたか??
12ヶ月のうちに目標が達成できるよう、何事にも挑戦し、1日1日を大事に過ごして下さい〜!!
ボクはスギ花粉が
この世で一番苦手です。。。
いろんなことを試しましたが、一向に改善されることなく今に至ります。薬やスペシャルハーブティーを飲み、少しは抑えることができていますが、くしゃみ・鼻水・目の充血とマニュアルどおりの症状です。去夏の猛暑の影響などで、花粉の飛散量は東北から近畿にかけて例年より多くなり、特に東海と近畿の一部地域では今年に比べて10倍以上...になるようなことを言っ
鏡
今年も残すところあと1ヶ月となりました。
これから、忘年会、クリスマス、大晦日と忙しくなると思いますが、力の限り楽しんで下さい!!
魚は人間と同じように、自分の顔を自分で見ることができません。しかし体全体は魚眼を使い見えていると思います。甲殻類も体から飛び出した眼でしっかり見えているように感じます。
水中生物たちは人間と違ってヘアースタイルや表情が気になるわけではなく、純粋に外的から身を守るために自分自身を知り、餌となる生物に気付かれることなく接近し捕食をしたり、求愛をするために、笑顔を振りまくわけではなく、婚姻色を出すといった感じです。
皆さん良く知っていると思いますが、魚は顔じゃないんです!!
そんなことを気にしながら潜っていると写真のロクセンスズメダイが目に入り、僕には水面に映った自分の姿を見て、うっとりしているように感じました!!(勝手な妄想です)
水中を良く見渡すと、美しいものなどに心を奪われて、ぼうっとしている何かに出会えるかもしれませんよ!!
来年も皆様にとって良い年になりますように!!
晩秋の候
日本では気候や地形の関係から美しい紅葉が見れる場所が多いと言われています。和歌山でも人気の紅葉スポットが目白押しで「日本三大名滝・那智の滝」の周辺も、これから葉が様々な色に変化し鮮やかな紅葉が楽しめます。
そんな、和歌山も一気に秋が深まり、朝晩ひときわ冷え込み、裸足でサンダルが辛くなってきました。
今回の主役はホシベニサンゴガニです。
深場に生息する、金網のように絡み合ったカナアミカラマツというウミカラマツ類と共生しているカニです。
その中を覗いてみると、茶色いボディーで背中に三日月模様が2つあり、ハサミと眼は紅く、歩脚の節がピンク色をし、まるで樹の葉が紅葉しているかのような派手なカニが住んでいます。
おまけに抱卵!!
しかも、よく見るとボクにハグしてほしそうに両腕を広げウエルカムポ
ーズをとっています!!(実際にはメチャメチャカニさん怒ってます。)
動物が感情を露わにするとき、牙をむき出しにし口を大きく開け威嚇するように、カニも最大の武器であるハサミを思いっきり開き、少しでも体を大きく見せようと両腕を広げ睨みをきかせます!!
その後、相手が向かってくるような状況になれば、ハサミを使い攻撃してきます!!
ストレスを与えておいてこんなことを言うのはなんですが、撮影中、卵を守る武闘派の母カニの姿に感動しました!!
いつも見ている何気ない仕草や行動にも、すべて意味があります!!
じっくり観察してみつけた小さな発見は、大きな感動になりますので、意識してみて下さい〜!!!!
鰻昇り
夏が終わり一気に秋めいてきました。
ダイビング業界にいると常に日差しを浴び、繁忙期は紫外線に負けそうになることもありました。。。
そこで、僕らの元気の源は、潜りに来られた皆さんの笑顔と、夏バテ防止のウナギです!!笑
っということで体の抵抗力をつけるビタミンAがイワシの100倍、といわれるウナギを今回はピックアップしました!!
ウナギは降河回遊という生活形態をとり、成長段階で生息場所を変え、淡水域と海水域を回遊し、海で産卵します。その後、孵化した子供達は少しずつ成長し川へ帰ってきます。ウナギは夜行性で暗くなると、活発になり上流を目指し昇っていきます。
場所によっては人工的に魚道を造り、昇りやすくしています。ウナギはエラと皮膚で呼吸できるため、体と周囲が濡れてさえいれば水から出ても生きていけるので、水流が少ない魚道や、切り立った岩礁を昇る姿も見ることができます。陸上へ出て岩肌をグイグイ上流へ昇る姿を実際に見ると、目を見張るものがあり、励ましたくなります!!
日本の水産総合研究センターで「完全養殖」のウナギが世界で初めて誕生したり、2億年前の姿をとどめる古代ウナギがパラオで発見されたり、世間で話題のウナギが気になる今日この頃です!!
今回撮影した個体が川で大きくなり海に降り子孫を繁栄し、来年も同じ場所で沢山のウナギが見れる事を願っています!!
大人は夜遊び好き
ある程度潜っている方なら、誰もが知っている海の危険生物と言えば「ゴンズイ」です。
子供の頃は集合フェロモンの働きによって集団で生活している為、その姿形からゴンズイ玉とも言われています。この魚、海に住むナマズの仲間で、胸鰭と背鰭の棘に鋭い毒腺があり、刺されると大変な事になります。とは言っても水中で刺されるには、無理やり掴もうとしない限り、そ〜簡単には刺されません。
たとえば、釣り人が釣り上げたゴンズイを素手でキャッチしたり・・・しないかぎりは!!笑
ゴンズイの大人は夜行性で単独行動を好みます。
昼間は水底の岩陰に身を潜めじっとしていますが、夜になると活発に動き回り底生動物を物色しますが、朝まで食べすぎ&遊びすぎで、あくびが止まらないゴンズイも続出?!笑
皆さん、健康には気をつけて、残りの夏をエンジョイして下さい〜!!!!
産まれました!!
今回の主役はサンゴです!!
もともと温帯の海に属する串本ですが、黒潮の影響で水温は通年高く、熱帯の生物や世界最北限のサンゴ群落と一緒に、温帯の生物が生活している、という面白い海です。たとえばサンゴ群落の上を泳ぐタカノハダイ、という熱帯&温帯だけでも、個人的には興奮します!!
そんな、串本で先月サンゴの産卵を撮影することができました。
今回産んだサンゴは、クシハダミドリイシとホソエダミドリイシという俗に言うテーブルサンゴです。
精子と卵の入ったカプセル「バンドル」がサンゴの表面から、ポツン、ポツン、と飛び出し時間が経つにつれ、飛び出すバンドルの数も増え、見ているダイバーの気持ちも高ぶってきます!!
その後ゆっくりと浮上し、水面でバンドルが破裂します。同じバンドル内の精子と卵とでは受精できないので、別の精子と受精し、数を増やしていきます。
皆さん、サンゴの一世一代の大仕事、感動しますよ〜〜!!
一度はチャレンジしてみて下さい〜!!
パラサイト
最近いたるところで幼魚の姿を見ます。
人気者の可愛いハコフグやカラフルなベラ・スズメダイの仲間などが多く、水中は小学校の運動場のように賑やかで、潜っていて心躍ります!!
その一方、色が地味、形が気持ち悪い、生態がキモイ、などの理由で煙たがられる存在の幼生物も数多くいます。
今回はそのなかで個人的にもツボなグソクムシの仲間を紹介します。フナムシに鰭を付けたような容姿で、決してキレイとは言えません。。。
串本では写真のコロダイや、ニザダイに寄生している姿を見ます。詳しい生態はあまり分かっていないようですが、泳いでいる魚に寄生し、必要な分だけ魚エキスを啜り、宿主を生かし続け自分も成長するという、とんでもない生物です。
ときには眉毛のように眼の上に寄生し、魚の面白い表情が見れることもあります。
話だけ聞くと凄い残酷なように思えますが、寄生虫が生きていく上で必要不可欠な環境、それが魚の顔だったというだけです。これからは、少しだけ優しい気持ちで見てあげて下さい!!
梅雨の楽しみ
和歌山で梅雨の楽しみといえば、田畑に響くカエルの奏でる鳴き声や幻想的に光る蛍などをイメージされる方も多いと思います。そのほかにも楽しみは沢山あり、今回は光るキノコ、シイノトモシビダケをご紹介します。その名のとおり「椎の灯火」と言われているだけあって暗闇で淡く光を放っています!!
キレイですよ〜〜〜〜〜!!!
B-BOY
今回の主役は、内湾部の砂地に生息するポピュラーなハゼ、スジハゼです!!
写真の個体は、キララハゼ属の一種Bで、「日本のハゼ」ではスジハゼBと記載されている種です。名前のとおり体に青いキラキラした星が散りばめられ、良く見ると、とても上品なハゼです。スジハゼは少なくともA・B・Cの3種に分けられますが、いまだにBしか見たことがありません。。。
ちなみにBはテッポウエビ類と共生することもあります。基本的に巣穴を持たず、ダイバーが近づくと砂地を逃げ回り、その後消えていきます。なかには自然にできた隙間を利用し、住処にしている固体もいます。
写真(2)〜(4)は後ろの隙間を住処にしている個体と、巣穴の近くに寄ってきた宿無しスジハゼのバトルです!!
お互いに警戒色を出し、ガンのくれあいとばしあいをしているところに、偶然出会したので、「スジハゼB vs スジハゼB」の様子をお届けします〜〜!!
(1)まず、始めにノーマルな状態!!
(2)目撃した時点でこのような状態で頭をお互いに擦り付け、ガンをとばしていました!!
(3)次に砂煙を上げ消えたと思いきや!
(4)ハゼ特有の威嚇ポーズ!!
その後、勝敗がつき奥の個体が逃げて行きました!!
最後の昼餐?
クラゲの仲間は10億年以上前から地球に現れ、無駄の無い美しい姿で今なお存在し続けています。
人間は60%が水分でできていると言われていますが、クラゲの体は90%以上が水分でできているため、見て分かるようにフニャフニャのスケスケです。浮遊生活を送る彼らは泳ぎが得意ではないので流れに身を任せ眠ることなく水中を漂い続けます。
ダイビング中、不意に接近し触手に刺されてしまうことや、フィンキックでクラゲを傷つけてしまう可能性もあるので水面近くは十分注意が必要です!!
傷づいたクラゲの体は時間が経てば回復してくるのですが、弱った状態で水底へ沈んでしまい、カワハギやハコフグに食べられてしまうことも屡。
この写真はキビナゴがアカクラゲの触手に捕まり瀕死の状態になっていたところを激写しました!!
クラゲを食すアカクラゲは小魚を食べたのでしょうか??
この後アカクラゲはビーチ方面へ流され数十分後にはきっと浜辺に打ち上げられたことでしょう。。。
花
ついに花見の季節がやってきました〜!!
全国の花見ポイントから賑やかな騒ぎ声が響いてきそうですが、皆さん飲みすぎにはご注意下さい!!
串本町内をパトロール中、ちょっと変わった場所から生えている不思議な桜を発見しました!!
なんと! フェニックスの一部から枝が伸び花を咲かせているではありませんか〜〜〜!!!!
なぜこのようなことになったかは定かではありませんが、思わずカメラを構えてしまいました!!
水中にも桜の花びらのように舞うハナゴイがいます。
沢山いたハナゴイも水温の低い時期は水底の岩陰に身を潜め越冬しますが、寒くて動きの鈍くなったハナゴイはカサゴ達の格好の餌食となり減少します。水温が上がり生き残った逞しいハナゴイ達は表へ姿を現し活発に泳ぎ回り、流れてくる動物性プランクトンに狙いを定め口をパクパクさせて捕食し、お腹を満たしています!!
今後数も増え夏までに見ごたえのある群れになってるいことでしょ〜〜〜!!
これからの時期、春らしい繁殖行動も頻繁に見れ楽しみが増えてきますよ〜〜!!!
サメのウロコ
この時期、深場から浅場へ移動してくるエイのようなサメがいます。
英名:ジャパニーズ エンジェル シャークという日本近海に生息するカスザメで体は扁平で身を隠すのに適しています。
このサメ、本来は夜行性なので日中は砂の中に自ら体を振るわせ潜り込み、目だけ出して大人しくしています。
ときには写真のように泳いでいることもありますが基本的にはじ〜っとしてます。
主に魚類や甲殻類を捕食する肉食魚類で海底の砂と同化し餌となる生物が近づくのを気長に待ち射程距離内に進入してきたところをガブッといきます!!
肉食のサメと聞くと怖いイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、基本的には自己防衛的本能による攻撃以外、人を襲うことはないと言われています。
そのなかでも特にカスザメは大人しく間近で見ることもでき、ウロコが突起しザラザラとしたサメ肌も確認できるくらいです。ちなみにサメのウロコは楯鱗(じゅんりん)といいサメの歯と同じものでできているみたいです。
そんなサメ肌に目をつけたのがミズノ株式会社で、泳ぐときに発生する水流の乱れをできるだけ軽減し、水の抵抗を減らして効率良く泳ぐのに適しているということから「サメ肌水着」が開発されました〜〜〜!!
そんなことを思いながらガイドさんと一緒に砂地を冒険してみて下さい〜!!
※あくまでも野生生物です。ガイドさんの指示に従い十分注意してご覧下さい!!
本気出すとヤバイです!!!!
ガイドのつぶやき
- 三浦半島・葉山から
- 真鶴半島・湯河原から
- 伊豆半島・伊東から
- 伊豆半島・川奈から
- 伊豆半島・伊豆海洋公園から
- 伊豆半島・大瀬崎から
- 伊豆半島・平沢/静浦から
- 伊豆諸島・八丈島から
- 静岡・三保から
- 紀伊半島・尾鷲から
- 和歌山・串本/古座から
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