ヤマトハマグリ
生まれて初めての四国に来ている。
淡路島から鳴門のうず潮で有名な橋を渡り、甲浦(かんのうら)に来た。たずねたのは、オランクダイバーズの福井さん。オランクとは高知弁で、俺のうちだそうだ。俺のうちにさせてもらおう!
今回のメインの目的?は、シロボシテンジクザメ。福井さんが、前にゴウカイクラブに写真を投稿してくれたことがある。このサメが交尾している写真でえらく驚いたことがあり、やってきたというわけだ。
いままで聞いたことはなかったが、ここでは産卵のために集結するそうで、時期になればずいぶんな数が集まるのだそうだ。知らないことは多いものである。
いくら高知でも、海中はまだ寒いし、ちょうど5月の大雨にあたって、細かな海藻なんかの撮影をしているが、暇人の僕には時間だけはある。
さて写真の海藻、名前忘れたので、この際だから省こう!
もしかしたら前に出したことがあるような気もするが、二日酔いだから、ま〜その辺は忘れよう! なぜ二日酔いかというと・・・
このオランクの後ろに、美しいビーチがあり、なんとそこでハマグリが盗れるではなく、採れるというではないか!
誰でも採っていいのだそうだ。本当に手つかずの自然ということだ。
ちょうど干潮が昼で、ハマグリとりに来たおじさんである。
奥に見えるのがダイバー、ウエットの強みで奥までいっている。足で砂をぐりぐりすると、足に貝があたればラッキー。30分程で数人分は十分にゲット!! 一部の写真が下。
大きいのはタバコ程。そして中央の奴はなんと、幻の絶滅したか!といわれるヤマトハマグリ。日本に今あるののほとんどが、朝鮮ハマグリである。貝の1番とがった所から下に線を引くと貝の真ん中をはずれているのがヤマト、中央のが朝鮮だそうな。
土佐の鰹のタタキと、ハマグリで日本酒飲みすぎて、ちょっと頭が痛い僕。原稿もいつものことだけど、ぎりぎりだ。
ということで、なんとかごまかせますように・・・
吉野 雄輔
1954年生まれ
東京出身
海と海の生物すべてを愛する写真家。
大学卒業後、アジア、南太平洋、南北アメリカ、カリブ海、インド洋など世界の海を放浪、1982年にフリーの海洋写真家として活動を開始。世界80か国ほどの海を取材、《吉野雄輔フォトオフィス》を主宰。
2009年から日本全国をキャンピングカーの旅をスタート、1年の半分以上は海に潜って撮影している。
吉野 雄輔/photojournalist:
happypai.wix.com/kaitei
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- 2020.11:シオマネキ
- 2020.10:もう1回
- 2020.9:オオモンハゲブダイの顔
- 2020.8:海とは違う美しさ
- 2020.7:青い海に浮く
- 2020.6:種不明の魚
- 2020.5:羽ばたける日
- 2020.4:色模様
- 2020.3:アジの子供
- 2020.2:コウイカ
- 2020.1:今年も無事に
- 2019.12:イカ
- 2019.11:オビテンスモドキ
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- 2019.3:ハラジロカマイルカ
- 2019.2:ヒレナガカエルウオ
- 2019.1:変な奴のいる海
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