第六話 ガイドの技(第5編)
試合
以前にも書きましたが、勝手潜り(リサーチダイビング)は練習であり、それは本番のガイドに備えるためのものであります。
そんな事は忘れて、楽しんじゃっている(笑)場合もありますが、ネタ拾いは忘れません。このネタは、本番における「技」であり「攻撃」であります。
もちろん、技が通用しなかったり、あるいは攻めに攻めても、レスポンスがない場合もあります。しかしそれでも、これはガイドにとって真剣勝負の「試合」なんです。
試合である以上は、負けて良い「試合」はありません。つまり、どんな手を使ってでも、勝たなければいけないのです。勝負の世界において、勝率100%はありません。しかし、僕らの業界において勝率6割では、それはあまりにも低すぎる値になります。どんなに悪くてもアベで7割以上をキープしないと「存続不可能」な状態になります。
同業者ならば、この数値が示す割合が直ぐに試算できると思います。満足イコール「リピート」であり、消化不良イコール「もぉ行かない!」になります。3割以上のゲストが次回来なくなることを考えれば、新規のゲストの獲得数をプラスアルファーで考えても、それは廃業の烙印を捺されたことに等しいのです。
そぉ言う気持ちで、ガイドしていますか?
試合という軽い(重かったりして)プレッシャーの中、ゲストに紹介するネタは、一つ一つが、今までとは違った風景であったり、生物に対する愛着であったり、そう思える自分自身の形成になります。
「ガイドは試合!」こう思うことで、今までの甘い自分の認識にオサラバし、新たな境地へ踏み出せるかも知れません。
(すみません、いぃ過ぎていました)←弱気
鉄 多加志
1965年生まれ
清水出身
ガイド会所属
生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。
通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保
ダイバーズ・プロ アイアン
〒424-0902
静岡市清水区折戸2-12-18
Tel:0543-34-0988
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