今月の一枚The Diving Junky Magazine

海のイノブタ? クチバシカジカ

今年の8月の暑さはハンパでないのは、みなさん感じていただろうけど、幼魚図鑑の編集で、8月いっぱい東京にいた僕の体は、ヒートアップしててとにかく北の涼しい所に行きたかった。

友人の阿部秀樹と中村 こうじ氏は北海道からイヤミな電話くれたが、やはり暑い!と騒いでいた。

東京のコンクリートジャングルよりはいいはずだが、知床で水温23度とかいってたから、びっくりしたけど。本来17度ぐらいのはずだし・・・

というわけで、でんでんむし2号は北に向かい、かなり久しぶりに宮城県志津川の友人、佐藤 ナガアキの所、グラント スカルピンに向かった。

途中、那須高原は涼しいという阿部情報に従って道の駅で1泊。朝起きたらここでも暑いので、高度1600m程の高原に向かい温泉など入って涼んでから、また道の駅に戻った。

ところで那須高原って、けっこうおしゃれなお店が多いところですね。おいしげなお菓子屋さんとか、パン屋とかソーセイジ屋とかあったので、チーズにワインにパンにお菓子を仕込んだ。さらに1泊。

翌朝、そろそろナガアキに連絡しようかな〜なんて考えてたら、その本人が道の駅には入ってきた。アヤヤーー、ガクガクブルブル偶然とは恐ろしい、アメージング!ですね。連絡する手間が省けた。

さてお世話になったので、彼の店を紹介しよう。グラントなんじゃなかんじゃらとは、要するにクチバシカジカという意味。中村 こうじ氏命名の由緒ある?名前のサービスだ。

しゃべるのも、書くのも面倒な名前なので、カジカとかシンプルな名前にかえろ=とか勝手なことをほざいてきたが、本人はかなり愛着があるようだ。

カジカじゃ昔の北の飲み屋のイメージか、もっともナガアキは大酒飲みなので似合うと思うのだが。奥さんの名前は凡と書いてナミ。平凡んでいいんだよ〜〜という親の優しい心が見える。

結婚相手のナガアキは、お世辞にも平凡とはいえない、かけ離れた男である。けなしてない、褒め言葉なので、悪く取らないよう・・・

HPを見ると、写真が変態的境地に達している。今ならデジタルだからまだ挑戦する気がおきるかもだが、クチバシカジカのハッチアウトの瞬間などを、フィルムカメラの時代から撮っていた男で、初めて写真を見たとき、面白そうなので潜りに行ってみた。酒をあびるほど飲んで(俺は強いわけではない)毎日3時とか5時まで飲んで、仮眠して8時には潜りに出発していた。

今回じじいな俺は、ナガアキに巻き込まれないように努めたが、相手も多少は年をとったので、お互い真面目なダイバーであった。

奴が時間のある時には、まじめにガイドしてくれたおかげで、いろいろ撮影できたが、僕のような人間でも、北には北の海のコツみたいなものがあるから、慣れるまではなかなか自分一人でいい被写体を探すのは難しい。

幼魚図鑑のダンゴウオの写真がイマイチ足りないので、カラバリの撮影も目的の一つ。ピンク・ダンゴくん。まだ天使のリングの名残りがある奴。ダンゴが1年中、いろいろなステージで見られるのが、志津川のいい所。色もかなりいろいろらしい。

もう一つ、ここの海のスターが、オコゼカジカ君。ナガアキは透明な幼魚を撮影しているが、5月とかの寒い時期らしい・・・

ガクガク、寒いの苦手な僕。どうしよう?それにしても、オコゼカジカ君ってそそるな。

来年夏暑かったら、ずっとどっか行ってよう。なんか沖縄でも東京より暑くなくて、過ごしやすいし。東北、北海道に2ヶ月くらい行こうかな。編集作業は冬やるのが1番利口だね。夏はどうせ暑いなら外で遊ぶのが正しいのだな。

吉野
吉野 雄輔

1954年生まれ
東京出身

海と海の生物すべてを愛する写真家。

大学卒業後、アジア、南太平洋、南北アメリカ、カリブ海、インド洋など世界の海を放浪、1982年にフリーの海洋写真家として活動を開始。世界80か国ほどの海を取材、《吉野雄輔フォトオフィス》を主宰。

2009年から日本全国をキャンピングカーの旅をスタート、1年の半分以上は海に潜って撮影している。

吉野 雄輔/photojournalist:
happypai.wix.com/kaitei

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