第一話 水棲生物と水中環境(視界不良エリア) 中段
水中のどんな条件下においても、かかるストレスが同じか!?と言えば、それは全然違うはずです。
呼吸が楽で、視界が良く、水圧が心地よく適当で、中性浮力に問題がなく、暖かい海域でのダイビングであれば、ストレスはあっても、それを上回る快楽によって、相殺以上の効果が生まれ、プレッシャーから解放されてしまいます。
一見して、良さそうに思えますが、ダイビングと言うレジャー、あるいはスポーツにおいて、ある一定の「ストレス」や「プレッシャー」は、必要になります。何故ならば開放感によって、安全装置が簡単に外れてしまい、そこから生まれるある種のトリガーは、リスクを暴発させる恐れがあるからです。
例えば、透明度が高く、陽射しのカーテンが何処までも降り注いでいるような海域では、深さ(暗さ)に対するリミッターが外れ易く、無理を無理と理解出来なくなります。つまり水深に対するセーフティレベルが下がり、危険なエリアに難なく入り込みます。
水中における「中性浮力」と言う翼は、意識があることが前提で、窒素酔いの状態になれば、揚力を維持する事はできなくなり墜落します。窒素酔いによって失われた正常な意識と判断能力が、更に墜落した水深で作用すれば、2度と命ある内に1気圧の空気を吸う事はなくなります。
この文面から恐怖が伝わる人は、大丈夫です。伝わらなかった人は、ブラボーな海域でのダイビングの際は、訳が分からなくても良いので、20m台の水深でのダイビングを推奨します。
鉄 多加志
1965年生まれ
清水出身
ガイド会所属
生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。
通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保
ダイバーズ・プロ アイアン
〒424-0902
静岡市清水区折戸2-12-18
Tel:0543-34-0988
Divers Pro IRON
blog.goo.ne.jp/under-w
blog.livedoor.jp/diverspro_iron
ameblo.jp/g-iron
バックナンバー
- 2015.1:謹賀新年 フリソデエビ
- 2014.12:第八話 アユ 後段
- 2014.11:第八話 アユ 中段
- 2014.10:第八話 アユ 前段
- 2014.9:第七話 ミズウオ 後段
- 2014.8:第七話 ミズウオ 中段
- 2014.7:第七話 ミズウオ 前段
- 2014.6:第六話 チョウチンアンコウ 後段
- 2014.5:第六話 チョウチンアンコウ 中段
- 2014.4:第六話 チョウチンアンコウ 前段
- 2014.3:第六話の前の休題
- 2014.2:第五話 トガリモエビ 後段
- 2014.1:第五話 トガリモエビ 中段
- 2013.12:第五話 トガリモエビ 前段
- 2013.11:第四話 シロアザミヤギ 後段
- 2013.10:第四話 シロアザミヤギ 中段
- 2013.9:第四話 シロアザミヤギ 前段
- 2013.8:第三話 コエダモドキ 後段
- 2013.7:第三話 コエダモドキ 中段
- 2013.6:第三話 コエダモドキ 前段
- 2013.5:第二話 エダアザミの仲間 後段
- 2013.4:第二話 エダアザミの仲間 中段
- 2013.3:第二話 エダアザミの仲間 前段
- 2013.2:第一話 イッテンアカタチ 後段
ガイドのつぶやき
- 三浦半島・葉山から
- 真鶴半島・湯河原から
- 伊豆半島・伊東から
- 伊豆半島・川奈から
- 伊豆半島・伊豆海洋公園から
- 伊豆半島・大瀬崎から
- 伊豆半島・平沢/静浦から
- 伊豆諸島・八丈島から
- 静岡・三保から
- 紀伊半島・尾鷲から
- 和歌山・串本/古座から
- 高知・沖の島から
- 鹿児島・屋久島から
- 沖縄・本島から
- 沖縄・久米島から
- 沖縄・西表島から