第二話 エダアザミの仲間 中段
前のお話しで、この生物が如何にマニアックで、あまり注目がされていないと言う事が分かっていただけたでしょうか?では、そういう前提で話しを進めます。(笑)
僕が、この生物を専門としない研究者だとしても、生物全般に対する興味は深く、分からない、知らないと言う事がハッキりとすれば、尚更その野次馬根性は発揮されます。
実際、このエダアザミの仲間に関しては、ある研究機関を通じて、イスラエルのテルアビブ大学にサンプルを送り、この生物に関する情報交換をしたことがあります。意外に思われるかも知れませんが、テルアビブ大学は海洋生物に関する先進的な研究がされていて、サンゴの研究に関しても、素晴らしい研究者がいて、何度か手紙で(時代を感じますね)やり取りをしたことがあります。サンプルは2度ほど送り、写真や成長を記録したデータも送付しました。英語とは言え、聞き慣れない学術用語が入り交じった難解な文面だったため、何回かやりとりをしている内に面倒になって止めてしまいました。今、考えれば...食らいついてやっておけば、違う自分になっていたかも知れませんね。(笑)
そんな背景があって、このエダアザミの仲間は、僕の中での学術的ヒエラルキーの位置が高い生き物なのです。でも、そんなアプローチで見せて、喜んでくれるゲストは少なく、(確率で言えば、三保に来るくらいですから、多いのだと思いますが)どちらかと言うと、フォルムや半透明のボディなどのフォトジェニックな部分を強調して、こちらの世界に引っぱりこもうとしています。
鉄 多加志
1965年生まれ
清水出身
ガイド会所属
生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。
通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保
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