第五話 トガリモエビ 中段
本年も、ゆうすけ親分&豪海ライターズ並びにその海をよろしくお願いいたします。
さて、さすがに年も明けて、水温も早々に14度台に突入してしまうと、トガリモエビの姿も見かけなくなってきます。残っているのは、老成した6cm以上あるんじゃないか!?ってくらい大きな個体だけです。この傾向は、毎年見られることで、秋に見ていた、か細い雄たちは一体何処に行ってしまうのでしょうか?
以前、滅多に行かない三保のスーパーディープポイントで、消えたはずの雄たちを多数、見た事があるので、繁殖を済ませた若い個体は、もしかすると深い所で寒いシーズンを過ごしているのではないか?と想像しています。
逆に、老成した個体は、この場でこのまま天寿を全うするのだと思います。この原稿を書いている年末の時点では、まだ卵を持った個体もいて、多分最後のハッチアウトを終えたと思われる個体もいます。成長のスピードを見ていると、多分3年ほどの寿命なのだと思いますが、1年中居るわけではないので、なかなかその辺の見極めはできないのが本音です。
画像は、すべて雌です。見分け方は、腹節の張り出しの大きさで分かります。先月号の個体(雄)と比べれば、一目瞭然です。
ちなみに、左側に居る個体は卵をまだ持っている個体です。多分、この三が日内にハッチアウトをすると思われます。
鉄 多加志
1965年生まれ
清水出身
ガイド会所属
生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。
通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保
ダイバーズ・プロ アイアン
〒424-0902
静岡市清水区折戸2-12-18
Tel:0543-34-0988
Divers Pro IRON
blog.goo.ne.jp/under-w
blog.livedoor.jp/diverspro_iron
ameblo.jp/g-iron
バックナンバー
- 2015.1:謹賀新年 フリソデエビ
- 2014.12:第八話 アユ 後段
- 2014.11:第八話 アユ 中段
- 2014.10:第八話 アユ 前段
- 2014.9:第七話 ミズウオ 後段
- 2014.8:第七話 ミズウオ 中段
- 2014.7:第七話 ミズウオ 前段
- 2014.6:第六話 チョウチンアンコウ 後段
- 2014.5:第六話 チョウチンアンコウ 中段
- 2014.4:第六話 チョウチンアンコウ 前段
- 2014.3:第六話の前の休題
- 2014.2:第五話 トガリモエビ 後段
- 2014.1:第五話 トガリモエビ 中段
- 2013.12:第五話 トガリモエビ 前段
- 2013.11:第四話 シロアザミヤギ 後段
- 2013.10:第四話 シロアザミヤギ 中段
- 2013.9:第四話 シロアザミヤギ 前段
- 2013.8:第三話 コエダモドキ 後段
- 2013.7:第三話 コエダモドキ 中段
- 2013.6:第三話 コエダモドキ 前段
- 2013.5:第二話 エダアザミの仲間 後段
- 2013.4:第二話 エダアザミの仲間 中段
- 2013.3:第二話 エダアザミの仲間 前段
- 2013.2:第一話 イッテンアカタチ 後段
ガイドのつぶやき
- 三浦半島・葉山から
- 真鶴半島・湯河原から
- 伊豆半島・伊東から
- 伊豆半島・川奈から
- 伊豆半島・伊豆海洋公園から
- 伊豆半島・大瀬崎から
- 伊豆半島・平沢/静浦から
- 伊豆諸島・八丈島から
- 静岡・三保から
- 紀伊半島・尾鷲から
- 和歌山・串本/古座から
- 高知・沖の島から
- 鹿児島・屋久島から
- 沖縄・本島から
- 沖縄・久米島から
- 沖縄・西表島から