今月の一枚The Diving Junky Magazine

テングハコフグ

フィリピン・アニラオで出会ったテングハコフグである。

日本で撮られた写真を1回だけ見たことがある。友人Mさんが大瀬崎の水深70mとかで撮影したものだ。

アニラオでは、毎年そこそこ出るそうである。

貴重なテングハコフグ。頭の出っ張りからきた名前だろう。

このフグには思い出がある。伊豆の冨戸で撮影した、ハコフグの幼魚が、何かひっかかるものがあった。

幼魚図鑑を作製するので、S先生と検討を加えると、その違和感は、体にある六角形の青い模様をかこむ黒班の並び方が、おかしいからだった。

いろいろな人の写真をS先生のデータベースの中で調べると、テングハコフグの10cmぐらいの個体を発見。親は30cmはある。

僕が撮った2cmほどの個体と繋がるので、その変なチビはテングハコフグの子供と同定された。初めての写真だ。小さいと特徴も、ほんの少しだから気が付かない。

何かの勘とか、疑問とか、ひっかかりは、経験から出てくるものも多いと思うけど、大事にすると、新たな発見に繋がることがある。多くはダメだけどね。

勘に拘ると、間違いも多くなるから、難しいけど。

大事にすることは、間違いじゃ=ないな〜と、思わせてくれた小さな思い出だ。

テングハコフグ

吉野
吉野 雄輔

1954年生まれ
東京出身

海と海の生物すべてを愛する写真家。

大学卒業後、アジア、南太平洋、南北アメリカ、カリブ海、インド洋など世界の海を放浪、1982年にフリーの海洋写真家として活動を開始。世界80か国ほどの海を取材、《吉野雄輔フォトオフィス》を主宰。

2009年から日本全国をキャンピングカーの旅をスタート、1年の半分以上は海に潜って撮影している。

吉野 雄輔/photojournalist:
happypai.wix.com/kaitei

出版のご案内
バックナンバー
関連キーワード

BabyFinders7OリングPOL-058PT-059RXWRECKWWL-1はえものアオサハギアオリイカアカオビハナダイアカカマスアカグツアカゲカムリアカボシウミウシアケボノハゼアサヒハナゴイアザハタアデイトベラアミメハギアメフラシアヤニシキイサキイシガキカエルウオイソギンチャクイソバナイソマグロイトヒキハゼイトヒキベライナダイバラタツイボヤギミノウミウシイルカイレズミフエダイイロカエルアンコウイワシウシマンボウウチワザメウデナガウンバチウデフリツノザヤウミウシウミウウミウシウミカラマツウミヒルモウルトラマンオオウミウマオオミナベトサカオオメカマスオオモンカエルアンコウオキノスジエビオニヒラアジオパールミノウミウシオヤビッチャオヨギベニハゼオルトマンワラエビカイメンカサゴカシワハナダイカジメカスミチョウチョウウオカマスカンザシスズメダイカンパチカンムリブダイカンムリベラガイコツパンダガイコツパンダホヤガラスハゼガンガゼキイボキヌハダウミウシキザクラハゼキシマハナダイキジハタキツネベラキハッソクキビナゴキミオコゼキリンゴンべキリンミノキンギョハナダイギンガメアジクジャクケヤリクダゴンベクマドリカエルアンコウクマノミクラゲクロキンチャクダイクロホシイシモチグルクングレイリーフシャークゲッコウスズメダイコバンザメゴシキエビゴマフビロードウミウシゴルゴニアンシュリンプゴンズイゴールデン・ロッドサクラダイサビハゼサンゴザトウクジラシコンハタタテハゼシモフリタナバタウオシャチブリショウジンガニシラスシリテンスズメダイシロアザミヤギジンベエザメスケロクウミタケハゼスジキツネベラスジハナダイスナイロクラゲスベスベマンジュウガニセイタカアワダチソウセダカギンポセトリュウグウウミウシセホシサンカクハゼセボシウミタケハゼセンカエルウオゼブラガニソフトコーラルソメイヨシノソメワケヤッコソラスズメダイタカサゴタカノハダイタカベタキベラタコクラゲタコベラタテジマキンチャクダイタテジマヤッコタテスジハタタマギンポダテハゼダンゴウオチュウコシオリエビチリメンウミウシツノダシツノメヤドリエビテヅルモヅルエビテングダイトゲトサカトビヌメリナガサキニシキニナナガヒカリボヤナガレヒキガエルナノハナスズメダイナンヨウイボヤギナンヨウツバメウオナンヨウマンタニザダイニシキウミウシニシキオオメワラスボニシキフウライウオニシキヤッコニジギンポニセハクセンミノウミウシニホンイモリニラミアマダイニラミハナダイネッタイミノカサゴハシナガウバウオハタタテギンポハタタテハゼハチジョウタツハナゴイハナダイハナヤギウミヒドラハマグリハマチバラナガハナダイパラコードヒメエダミドリイシヒメテグリヒメホウキムシヒレナガネジリンボウヒレボシミノカサゴビゼンクラゲピグミーシーホースフィリピンクロミスフクロノリフタスジリュウキュウスズメダイフトスジイレズミハゼフリソデエビフロートブラックウォーターダイブブラックフィンバラクーダブラックマンタブリプランクトンベニウミトサカベニゴマリュウグウウミウシベニマツカサベニワモンヤドカリペアホホスジタルミホムラチュウコシオリエビホヤホンカクレエビホンダワラボロカサゴマダイマダコマダラタルミマダラハナダイマツカサウオマニュアルモードマメダワラマルハナシャコマンタマンボウミカヅキツバメウオミギマキミジンベニハゼミゾレウミウシミッドナイトダイブミノカサゴミヤビチュウコシオリエビムレハタタテダイメガネゴンベメギスSPモンガラカワハギモンスズメダイモンツキカエルウオヤイトハタヤセアマダイユビナガワモンヤドカリユリタツノコリュウキュウキッカサンゴロウソクギンポロープワクロ一期一会交雑種侵略的外来種内部波円周魚眼写真展卵保育台風婚姻色季節来遊魚孵化対角魚眼幼魚放散虫沈船浮遊系海牛海牛杯深海魚渦巻き状灯台生態行動産卵白化胞子嚢軽石魚眼レンズ

テングハコフグ < 今月の一枚 < トップ