期間限定 スペシャルトーク 豪海倶楽部  

エビ・カニインサイドストーリーから続く海の事色々! 第37回

「わぁ、きれいな魚だな。」

ぼくは、初めて球美の海という本を読みました。その理由は、表紙の海の写真がとてもきれいだったし、お父さんが海人だからです。ぼくは、ある魚のうずの写真を見て、僕のお父さんもこのような海に今、いるのかなぁ?と、思いました。そこで、ぼくは夏休みに行ったはての浜の海の中を思い出しました。そして、ガーラや青い魚、黄色と紫色のかっこいい魚を思い出しました。・・・・・・・

(海人・・・・・うみんちゅうと読み、漁師の意味)
(ガーラ・・・・アジの仲間を表す方言)

地元の小学校の3年生の男の子が書いた読書感想文の始まりの部分です。

僕が久米島で撮影した写真を使って出版された「球美の海 ─ベジタブルフィールドの住人たち─」という写真集を見て書いてくれた作文です。写真集を見て読書感想文というのも、僕等の世代にしてみれば何だかピンときませんが、図書館にあった写真集を読んで見て感想文を書き、コンクールで入賞したそうです。嬉しい事です。写真集を見て感動してもらえるのも勿論ですが、サンゴの白化現象の写真や港内で生き抜く生き物の写真を見て、「海の美しさが失われないように、生物達が生きる為に海を汚さない方法を、魚と一緒に精一杯探していきたい」と思ってくれた事です。

「きれいな海をいつまでも・・・・・」という題名から始まり、「元気よく生きようね。」と、生物達に呼びかけて終わる辺りに、オジサン心はくすぐらりまくられ、文中で「みんなぁ〜、ぼくのオススメの球美の海の本を読んでみてねぇ〜。」と、呼びかける部分では、今すぐ抱きしめてすりすりしてやりたいぐらいでした。(本当にやったら、訴えられそうだからやらないけど?!)

そんな、大人の駆け引きや妙な利害関係を求めていない子供達のピュアな心の思いが、言葉の端々に表れているこの作文を読むと、毎日の当たり前の景色の素晴らしさを、改めて感じさせられ、諸々の悩みに、時には折れそうになる心をいつも支えてくれた海のありがたさを思い出させてくれました。

春を迎え、海の中の生物たちも華やいできました。皆さんも、心が疲れてきたら、海を覗いてみてはどうでしょう!!

豪海クラブのライターでもある鉄多加志氏や秋野大氏らと4人で、4月3日(金)〜4月16日(木)の期間、会期中無休で「海のシェルパ」という写真展を開催します。

場所は東京・新宿のエプソンイメージングギャラリーエプサイト ギャラリー2です。「水中にも四季があるって知っていますか?」というサブタイトルどおり春夏秋冬をテーマに4つのエリアの海で表現しています。詳細はホームページのインフォメーションをご覧下さい。入場無料ですから、ぜひ、遊びに来てくださいね!!


川本
川本 剛志

1965年4月3日生まれ
福岡県出身

ガイド会所属

久米島でダイビングサービスを営むかたわら、ライフワークである、冬に訪れるザトウクジラや各種の魚類、サンゴ、ウミウシ、甲殻類の生態を写真に収め続けている。多数の図鑑雑誌に写真を提供し、エビ・カニガイドブック2-沖縄・久米島の海から-等の著作を持つ。

沖縄・久米島

DIVE ESTIVANT

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Fax:098-985-7151

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川本剛志写真集 球美の海
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川本氏へメールで申し込めば、代金先払い&送料着払いで送ってもらえるそうです。サインが欲しければこっちだね!(笑)
BY 編集部