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夢の無人島『キミオ・オローラ島』

現在、チュークで人気の無人島に『ジープ島』というのがある。モエン島から南に30分、小さな小さな無人島で、周囲100mも無いほどだ。現地名をファナンナン島と言い、ズット以前からチュークを訪れる観光客の人気の島であった。このかわいい無人島に目を付けたのが、現地のダイビングショップ、『ブルーラグーン』で、この島を買い取り、簡単な宿泊施設や休憩施設を作ったのが始まりである。現在もブルーラグーンダイブショップの経営で、徐々に設備も改善され、日本での宣伝活動が功をせいして、今ではダイバーをはじめ、アウトドアー志向の若者達で連日賑わっている。

そしてこの3月、もう一つの無人島がオープンした。ジープ島からモーターボートで10分ほど離れたところにある無人島『キミオ・オローラ島』、現地名・(フォノムー島)である。ジープ島と同じく、こちらも、ブルーラグーンダイブショップの経営になる。こちらは、ジープ島よりも一回り大きくて周囲は200m弱。緑の木陰も沢山あり、無人島特有の海風が島の中を吹き抜けてとても気持ちがいい。くつろぎの無人島、と言ったところだ。島の中には、椰子の木をはじめ、パンダナス(アダン・タコの木)、浜紫檀、などの南国特有の木々が心地よい木陰を提供してくれている。

この『キミオ・オローラ島』に新たに宿泊施設や休憩施設が設けられた。ジープ島と同じく、無人島宿泊や日帰りツアーの要望に答えてのものだ。宿泊棟は、ジープ島の雑魚寝スタイルの小屋ではなくて、4つのルームに分かれており、より一層プライベートに無人島ライフを楽しめるよう工夫されている。男女各1つずつの水洗トイレとシャワールーム、現地スタッフの部屋とキッチンなどが、ローカル色溢れた造りで無人島の中に無理なく自然な感じで配置されている。

宿泊棟には海辺に向っておきなバルコニーが備えてあり、海に囲まれて波の音を聞きながら飲むビール、そして朝のコーヒーの味は正に格別のもので、『生きている』と言う言葉が体全体を支配する。

キミオ・オローラ島のもう一つのポイントは、その海の自然の素晴らしさである。島の周りの浅瀬には生き生きとした綺麗なサンゴが咲き乱れ、熱帯魚が群れ遊んでいる。そのサンゴの種類や美しさは正に圧巻である。透明度も申し分なく、スノーケルやダイビングの御客様にも絶好のポイントとなっている。お客様は、シュノーケリングでご案内する度にそのサンゴの美しさに感嘆の声を上げ、圧倒されている。

この『キミオ・オローラ島』という名前だが、『キミオ』とは、先代のダイブショップのオーナー、MR.キミオ・アイセクのキミオから取ったものである。もう一つの『オローラ』は、宝貝の仲間、南洋宝貝(英語名・ゴールデンカウリー)の別名である。キミオ氏はチュークの沈船ダイビングを世界一にした大変な功労者であり、南洋宝貝は、世界でも珍しい高価な宝貝の一つでもある。そんな、2つの高貴な名前を冠した無人島が、『キミオ・オローラ島』であり、その名に恥じない素晴らしさだ。

チューク環礁に沢山点在する無垢の無人島を訪ね、その後にこの『キミオ・オローラ島』でのんびりとした無人島ライフを満喫する。こんな島の誕生で、海をメーンにする我々ツアーオペレーターにとっては、このキミオ・オローラ島の存在はとても心強い。3月のオープン以来、何組かの宿泊客をはじめ、日帰りのツアーも沢山ご案内した。そしてその大半の方達が、再度訪問の約束をして、この無人島を後にして行ったのである。

チューク諸島
末永卓幸


末永
末永 卓幸

1949年1月生まれ
長崎県対馬出身

立正大学地理学科卒業後、日本観光専門学校に入学・卒業。在学中は地理教材の収集と趣味を兼ねて日本各地を旅する。1973年、友人と4人でチューク諸島を1ヶ月間旅行する。1978年チューク諸島の自然に魅せられ移住。現地旅行会社を設立。現在に至る。観光、ダイビング、フィッシング、各種取材コーディネート、等。チュークに関しては何でもお任せ!現地法人:『トラックオーシャンサービス』のオーナー。

ミクロネシア・チューク諸島

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