ガイドのつぶやき 海辺のエッセイ 豪海倶楽部  

第一話 ガイドっていうけど(転編)

ここ近年、バックカントリーと言う言葉を耳にします。

山に感心の無い人は、まったく初めて聞いたって方もいらっしゃるかも知れませんね? 僕は、仕事で4年ほど札幌に住んでいたことがあります。その期間は、大学時代に身につけたスキーの腕を、せっせと磨く時間をつくろうと必死になっていました。

しかし、年に100日以上も仕事で沖縄に居たりしていましたので、それ以外の出張も合わせれば、札幌にいる時間なんて2〜3ヶ月ほどでしたが、仕事場から一番近い市民スキー場ならば、雪道とはいえ車で30分ほど走れば着きますので、ウィンターシーズンで札幌に居る時は、ほぼ(流氷や表面下ダイビングの時を除き)頭の中はスキーで一杯!でした。(笑)

しかし、基本的にゲレンデスキーが中心で、コンディションがかなり良くないと、コース外のツリースキーや新雪には足を出しませんでした。このバックカントリーはゲレンデではなく、自力で雪山に登ってスキーやスノボなどで滑走するアドベンチャー系あるいはエクストリーム系の遊びですが、この遊びを追求してゆくと、ダイビングで言うところの「テックダイビング」に通ずるものが見えて来ます。つまり、限りなく遊びの概念から離反してゆきます。その部分を含めて、楽しさや達成感を味わいたいと渇望する人のみが辿り着ける頂きがあるのだと思います。

このバックカントリーにもガイドが存在しています。もちろん、ダイビングと同じ様に経験者と一緒に山に入ることもできます。ただし海にも言えますが、どこにでも入って良い訳ではありません。整備されたゲレンデ以外の場所に入ると言うことは、海で例えるならば、海上保安部に行事許可申請または行事届を出す事になります。バックカントリーの場合は、その山岳を管理している施設や組合に入山届けを出す事に通じます。

つまり山でも海でも、バック(裏)に行くには、ピクニック気分では適わないということになります。それ相応の計画と準備、装備、心構え、スキルが伴わなければ、単に危険に身を晒すだけに終わる可能性もあるのです。


鉄
鉄 多加志

1965年生まれ
清水出身

生まれ育った環境が、都市部?の港湾地域に近く、マッドな環境には滅法強く、泥地に生息する生物を中心に指標軸が組み立てられている(笑)この業界では、数少ない芸術系の大学出身で写真やビデオによって、生物の同定や生態観察を行う。

通称「視界不良の魔術師」
静岡・三保

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